2009年11月 4日 (水)

■ 民主党の税制抜本改革~相続税の計算方式が変わる~

鳩山内閣が編成した政府税制調査会が開催した第1回会合で、今後の方向性について話し合いが行われました。相続税については現行の法定相続分課税方式から遺産課税方式へ改めていくとのことですが、それによってどのような変化があるのでしょうか。

例えば、父親が残した1億円の財産を息子と娘で相続したとします(ここではわかりやすくするため配偶者はいないものとします)。息子が8,000万円、娘が2,000万円を相続した場合、法定相続分課税方式では次のように計算します。

①課税遺産総額 1億円-7,000万円=3,000万円

②各相続人の法定相続分 3,000万円÷2=1,500万円

③相続人1人当たりの税額 1,500万円×15%-50万円=175万円

④相続税の総額 175万円×2=350万円

※①7,000万円は基礎控除。基礎控除の計算方法は、

5,000万円+1,000万円×法定相続人の数(ここでは息子と娘の2人)

※③課税遺産総額3,000万円以下の場合、税率は15%、控除額は50万円

遺産課税方式では以下のように相続税を計算します。

①課税遺産総額 1億円-7,000万円=3,000万円

②相続税の総額 3,000万円×15%-50万円=400万円

ここでお分かりのように、遺産課税方式のほうがやや税負担が重くなっています。法定相続分課税方式では法定相続人数をもとに算出した相続税の総額を実際の相続分に応じ按分して課税するのに対し、遺産課税方式では被相続人の遺産総額に対して課税します。このため、税率が同じでも遺産課税方式では控除額50万円を法定相続人分引けず税額が増えてしまうわけです。ただし、ここでは基礎控除や税率が現行のままという仮定で計算しており、数字が変えられることも考えられます。

遺産課税方式の利点は、遺産分割の仕方によって相続税の総額が変わることがないため税務の執行がしやすいところです。

しかし各相続人の取得額に応じた累進税率が適用されないため、担税力に応じた課税という点では限界があると言われています。また、仮定計算の段階ではありますが課税遺産総額が多いほど現行制度より税負担が多くなると予測されるため、今後も相続税対策に注意を向ける必要がありそうです。                              (岡村 香織)

2009年10月14日 (水)

■ 納税証明書の電子申請・書面発行

納税証明書の電子申請・書面発行とは、e-Taxで納税証明書の交付請求をすると、税務署が書面の納税証明書を発行し、郵送又は税務署窓口で受け取ることができるサービスです。

  ◆e-Taxを利用して書面の納税証明書を請求するメリット◆

①手数料が安価(1年度1税目1枚370円) ※通常は400円

②税務署に出向かなくても郵送で受け取ることができる。 ※別途郵送料が必要

③大量の枚数でも税務署の窓口で直ぐに受け取ることができる。

 交付請求・発行手順 ~郵便受取の場合~

①納税証明書交付請求書の作成

 e-Taxで納税証明書交付請求書(書面交付用)を作成し、受取方法の入力で郵送(簡易書留)又は郵送(普通郵便)を選択する。

②電子署名の付与及びe-Taxへ送信

  ①で作成した交付請求書に電子署名を付与し、e-Taxへ送信します。

③発行を受ける内容の確認

 e-Taxのメッセージボックスから納税証明書の作成状況、受付番号、納付番号、

確認番号、交付手数料、郵送料等を確認します。

④手数料の納付

インターネットバンキング等で手数料等を電子納付します。

⑤納税証明書の取得

税務署側が手数料等の納付を確認後、納税証明書が郵送されます。

 交付請求・発行手順 ~税務署窓口受取の場合~

①納税証明書交付請求書の作成

 e-Taxで納税証明書交付請求書(書面交付用)を作成し、受取方法の入力で税務署窓口を選択する。

②電子署名の付与及びe-Taxへ送信

  ①で作成した交付請求書に電子署名を付与し、e-Taxへ送信します。

③発行を受ける内容の確認

 e-Taxのメッセージボックスから納税証明書の作成状況、受付番号、交付手数料等を確認します。

④手数料の納付

  税務署窓口で手数料を納付します。

⑤納税証明書の取得

 税務署窓口で納税証明書が受け取れます。 (伊藤 淳二)

2009年9月15日 (火)

■ 民主党の税制

先月の衆議院総選挙で政権交代があり民主党が与党となりました。民主党が政権をとった場合に税制はどのように変るのでしょうか?

マニフェストに記載されている税制に関する主な内容は、以下の通りです。

1.        法人に対するもの

  中小企業に対する法人税率の引き下げ

    課税所得800万円までの部分に対する税率が現行の18%から11%へ引き下げられます。(800万円を超える部分については30%)

    

  特殊支配同族会社の役員給与の一部損金不算入制度の廃止

    同族会社の1人オーナー会社に対して役員給与の一部を法人税の計算上経費から除外する制度が廃止されます。

2.        個人に対するもの

  所得控除の一部廃止(控除から手当へ)

    中学卒業までの子ども1人当たり26,000円支給する「子ども手当」が創設されることにあわせて、配偶者控除(38万円)及び扶養控除(38万円)が廃止されます。

※ 特定扶養控除(25万円)、老人扶養控除(10万円又は20万円)、障害者控除(27万円、40万円又は75万円)などの控除は残る予定です。

  その他の寡婦(夫)控除、勤労学生控除についての記載はありません。

※ 廃止されるのは所得税計算上のみで、住民税の計算上の控除は廃止されない予定です。

  老年者控除(50万円)の復活

    平成17年度から廃止されていた老年者控除(50万円)が復活します。

  公的年金等控除の増額

     65歳以上の人の公的年金等から所得控除される金額の最低補償額が120万円から140万円に増額されます。

3.        自動車関連税制の暫定税率の廃止

  ガソリン税、軽油引取税、自動車重量税、自動車取得税の暫定税率を廃止します。

4.        租税特別措置法の見直し

  時限立法である租税特別措置法について見直しを行い、制度の恒久化又は廃止の方向性を明確にしていきます。

  主な租税特別措置法には以下のものがあります。

  ① 住宅ローン減税  ②土地売買の所有権移転登記などの軽減税率  ③確定申告を要しない配当所得  ④法人の試験研究費の特別控除  ⑤中小企業投資促進の特別控除

これらはあくまでも、民主党のマニフェストに記載されただけのものであり、法律として実現されるのか又は、実現されたとしてもいつから適用されるのか、といったことについては、すべて今後の国会で決定します。 (水田 裕之)

2009年7月17日 (金)

■特殊支配同族会社の役員給与損金不算入

平成18年度の税制改正により、特殊支配同族会社の役員給与の一部を損金不算入とする規定が設けられ平成18年4月1日以後に開始する事業年度から適用されています。

 この規定は平成18年5月から施行された新会社法によって法人設立が容易になったため、給与所得控除を利用した節税目的での会社設立が増えることを予想して立てられた対策だと考えられています。法人税と所得税の規定が混同されているとの指摘もありますが、この制度は具体的にどういったものでどういう会社に適用されるのでしょうか。

(1)制度の内容

 特殊支配同族会社が、その会社の業務を主宰している役員(通常は社長)に対して支給する給与の額のうち、給与所得控除額相当額(給与所得の必要経費として計算される金額)については法人税の計算上損金になりません。従って、法人税等の税額が増えてしまいます。

(2)特殊支配同族会社とは?

 次の2つの要件の両方に該当する会社のことです。

 ①業務主宰役員及び業務主宰役員関連者の持株割合が90%以上

 ②業務主宰役員及び常務に従事する業務主宰役員関連者の役員の

構成割合が50%以上

   ※職務執行の実態のない名目だけの役員は対象外となることに注意

(3)基準所得金額の条件もある

 基準所得金額とは簡単に言うと、法人の利益と社長の役員報酬を合計した金額の、直前3年間の平均額です。

 基準所得金額が1,600万円以下ならこの制度は適用されませんが、1,600万円を超えると適用対象となります。ただし1,600万円超から3,000万円以下の場合、基準所得金額のうち役員報酬の占める割合が50%以下なら適用されません。

(4)対策

 以上のことを踏まえて単純に考えると、主に次の3つの対策があります。

10%超の株式を非同族の株主に持ってもらう

・常勤役員の半数以上を同族以外にする

・基準所得金額が1,600万円超3,000万円以下のとき、役員報酬が50%以下になるようにする

 しかし安易な株の移動や役員の変更をしても、その合理性を説明できないと課税当局が税金逃れと判定する可能性があります。また、例えば株を取引先へ譲渡すると取引先に帳簿を見る権利を与え値下げ圧力などが生じる、といった危険性もありますので熟慮することが必要です。

                                                                            (岡村 香織)

2009年7月 1日 (水)

■ 新土地取得促進税制の利用対象者と活用事例

既に4/15号及び5/13号でお知らせしておりますが、平成21・22年の住宅・土地税制はかなり思い切った内容となっております。史上最大減税の住宅ローン控除については説明を割愛しますが、少し難解な新土地取得促進税制についてはどのような方が利用すると効果的なのか、また土地等の先行取得の場合の課税特例制度については何が思い切って凄いのか、今までの税制と比較してその特徴を表に明示したいと思います。

~どのような方が利用すると効果的か?~

【対象者:法人・個人事業者】

○収益性の低い資産から収益性の高い資産に買替える(資産の組換え)をしたい方          

○事業拡大を予定していて、新しいオフィス・店舗・工場用地を欲しい方

○将来の安定収入を期待して、投資用アパート・マンションを欲しい方

○売却益(含み益)の大きい土地を保有している方

○相続などで取得価額不明の土地を保有している方

今回の土地等の買換え特例

事業用資産の買換え特例

買換えの期間

10年間

通常、同一事業年度

(取得の日から一年以内)のみ

先行取得土地の種類

居住用・事業用どちらでも可

事業用限定

先行取得土地の面積

制限なし

売る資産の5倍まで

先行取得土地の用途

制限なし

1年以内に事業の用に供する

売る土地の所有期間

制限なし

10年超

【活用事例】

 ○親から相続したアパート・マンション・一軒家の収益性が低いので、より収益性の高いアパート・マンション・一軒家を取得する。

 ○事業の拡大を予定して、安価で大規模な工場用地や店舗用地を取得する。

 ○事業の拡大を予定して、好立地の場所(収益性高い)にオフィス用地や店舗用地を取得する。

中長期な視野で上手に活用すれば新しいビジネスや事業拡大など経営に役立つと思います。是非、お役立てください。                          (久保 康高)

2009年6月24日 (水)

■ 電子納税手続について

電子納税は、自宅やオフィスに居ながらにして国税の納付手続が可能となることから、金融機関の窓口まで出向かなければならない、あるいは窓口が開いている時間しか納付できないなどの場所や時間的な制約がなくなるというメリットがあります。電子納税では、領収書は発行されませんので、領収書が必要な方は従来通り、窓口に納付書を持参して納付をおこなってください。

電子納税には登録方式と入力方式の2つの方式がありますが、ここでは源泉所得税の電子納税のやり方(登録方式)を例に説明していきます。

(注)登録方式とは、e-Taxソフト等を使用して納付情報データを作成し、e-Taxに登録することにより、登録した納付情報に対応する納付区分番号を取得して電子納税を行う方式です。

○オフィスから電子納税を行う場合

《必要なもの》e-Taxソフトをインストールしたパソコンその会社の電子申告に係る利用者識別番号、暗証番号、納税用確認番号(電子申告の開始届を提出していること)インターネットバンキング等を利用していること

:毎月納付の場合

     e-Taxにログインし、申告・申請等から給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(一般)の様式に準じた入力画面に必要な事項を入力する。(源泉所得税納付書の入力画面が出てくるので納付書に記載するのと同様に入力する)

     ①で作成したデータを送信する。(電子署名は必要なし、利用者識別番号・暗証番号のみで送信可能)

     メッセージボックスに格納された納付区分番号通知の「インターネットバンキング」ボタンから取引のある金融機関にログインする。

     インターネットバンキングにて税目、納付金額等が表示されるので内容を確認し納税手続を行う。

(注) 源泉所得税納付書のデータの送信は、電子納税を行うために必要な手続きですが、データを送信しただけでは納付の効果は発生しません。

したがって、期限内にデータを送信し、期限後に電子納税を行った場合には期限後納付となりますのでご注意ください。

また、電子納税では現在の納付書による納税と同様、振替のための手数料は必要ありません。

ただし、インターネットバンキングやATM等の利用に当たり、利用のための手数料が必要となる場合もあるため、その点はあらかじめ利用する金融機関にご確認ください。   (伊藤 淳二)

2009年6月 3日 (水)

■ 新しい事業承継税制について

1)非上場株式についての相続税の納税猶予の特例

後継者である相続人等が、経済産業大臣の認定を受ける非上場会社の株式等を被相続人(先代経営者)から取得し、その会社を経営していく場合には、その後継者が納付すべき相続税のうち、その株式等(一定の部分に限ります。)に係る課税価格の80%に対する相続税の納税が猶予される。(平成20年10月1日以降の相続等から適用)

《この特例を受けるための要件等》

◆ 経済産業大臣の確認

相続開始前に事業承継計画について経済産業大臣の確認を受ける必要あり。

◆ 経済産業大臣の認定←申請は相続開始後8ヶ月以内

相続開始後、法令の要件を満たしていることについて経済産業大臣の認定が必要。

◆ 会社の主な要件

中小企業が対象となるが、資産管理会社を除く等一定の種類の会社は除かれる。

◆ 後継者である相続人等の主な要件

後継者が総議決権の50%超の後継者の同族関係者の中で最も多くの議決権数を保有すること等。

◆ 先代経営者(被相続人)である被相続人の主な要件

先代経営者が先代経営者の同族関係者のうち後継者を除き最も多くの議決権数を保有していたこと等。

◆ 担保提供

納税を猶予される相続税額及び利子税の額に見合う担保を提供する必要あり。

◆ 相続税の申告期限

被相続人がその非上場会社の代表であった等一定の場合は平成22年2月1日まで延長

(平成20年10月1日から平成21年3月31日の間の相続開始の場合)。

◆ 継続保有が前提→「継続届出書」毎年提出(5年経過後は3年に一度)

申告後も引き続き特例の適用を受けた非上場株式等を保有すること等により納税の猶予が継続されるが、上場株式等を譲渡するなど一定の場合には猶予税額と利子税の納付を要する。

◆ 納税が猶予されている相続税の納付が免除される主な場合

後継者の死亡等があった場合には「免除届出書」を提出して猶予税額の免除が受けられる。

2)非上場株式等についての贈与税の納税猶予の特例

非上場株式等の贈与前に事業承継計画等について経済産業大臣の確認を受け、贈与後その贈与が法令の要件を満たしている(経済産業大臣の認定)場合には贈与税の納税猶予が受けられる。

※ この税制は「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」(平成20年10月1日施行)に基づく事業承継について適用されます。                  (廣島 清量)

2009年5月27日 (水)

■ 住宅取得のための時限的な贈与税の軽減

政府が正式に決定した追加経済対策の中でも目玉となっているのは「住宅取得のための時限的な贈与税の軽減」である。法律案要綱の段階のためまだ可決事項ではないが、すでにある制度との併用が可能であるため話題になっている。

具体的には、「平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に20歳以上の者がその直系尊属から受ける自らの居住用家屋の取得に充てるための金銭の贈与については、当該期間を通じて500万円まで贈与税を課さない」というものである。

直系尊属とは父母や祖父母などのことであり、親や祖父母などからの贈与をすべて合計したうちの500万円までが非課税になる。なお、当該期間を通じてということなので2年間で500万円となる。

居住用家屋については、注釈で住宅1カ所への適用に限定されているが、同時に取得する敷地や増改築も対象になる。

さらに注釈では、すでにある暦年課税または相続時精算課税の従来の非課税枠に合わせて適用可能としている。

暦年課税は従来通りの課税方法であり、110万円を超える贈与があった場合に以下の算式で贈与税を計算する。

( 贈与財産の価額 - 110万 ) × 税率 - 控除額 = 税額

この110万は贈与税の基礎控除額(毎年)であるが、追加経済対策によればこれに500万を合わせた610万までが暦年課税の非課税枠となる。

相続時精算課税は、65歳以上の親から20歳以上の子である推定相続人が財産を生前贈与された場合に、暦年課税との選択で適用できる制度である。父母からの贈与に対しそれぞれ2,500万円の控除額があり、これを越えた部分に対して一律20%の税率で課税される。

さらに同制度には「住宅取得等のための資金の贈与を受けた場合の特例」がある(平成21年12月31日まで)。この場合は親が65歳未満でも適用でき、2,500万円に上乗せで1,000万円の住宅資金特別控除額が追加され3,500万円まで控除が可能になる。この特例を適用すれば追加経済対策により4,000万円まで非課税枠が拡大する。

ただし注意点もある。相続時精算課税は生前贈与を行いやすくするための制度だが、いったん選択すると暦年課税には戻れない。また、相続時に精算しなければならずその際は贈与時の価額で計算する。選択するには十分に検討することが必要だ。               (岡村 香織)

2009年5月13日 (水)

■ 平成21年度税制改正によって創設された土地税制

土地需要を喚起し、土地の流動化と有効活用を強力に推進することを目的として、平成21年、22年に取得する土地等の譲渡益について1,000万円の特別控除制度、平成21年、22年に土地等を先行取得した場合、その後他の土地等を売却した際の譲渡益への課税を繰り延べる制度が創設されました。

① 新規に取得した土地の将来の譲渡益に係る1,000万円特別控除

個人または法人が、平成211月1日から平成221231までの間に取得した国内にある土地等を5年超保有して譲渡した場合には、その年中の譲渡益(譲渡所得の金額)から1,000万円を控除する制度です。

② 保有している土地等の将来の譲渡益に係る課税繰延べ制度

個人事業者もしくは法人が、平成211月1日から平成221231日までの期間内に国内にある土地等を先行取得した場合において、その後10年間に他の土地等を譲渡して譲渡益が発生した場合には、その譲渡益の80%相当額(平成22年中の先行取得である場合は60%相当額)が減額され、減額相当額は先行取得した土地等の価額を圧縮記帳することにより課税を繰延べる制度です。

この適用を受けるためには、先行取得した土地等についてこの特例の適用を受ける旨の届出書を取得の日を含む事業年度の確定申告書の提出期限までに提出することが要件となっています。売る土地等(特に売却益が大きい土地や取得価額が不明の土地)が決まっている事業者にとっては、10年間にわたり取得価額に達するまで何度でも利用可能であることから使い勝手の良い制度となっています。したがって、平成221231日までに土地を取得した場合には、保有している土地等を将来売却する予定の有無にかかわらず、とりあえずはこの特例適用を受ける旨の届出書を提出することをお勧めいたします。

売却するかどうかは10年以内に判断すればよいこととなります。なお、土地等が棚卸資産である場合や個人事業者の所有する土地等が事業用資産でない場合には適用対象外となります。

〔事例〕 平成21年中に土地Bを1億円で取得、その後他の土地A(取得価額5,000万円)を12,500万円で売却した場合。 

譲渡益7,500万円×80%=6,000万円・・・圧縮損

  1億円-6,000万円=4,000万円・・・土地Bの帳簿価額の修正

この制度を利用した効果として、譲渡益7,500万円のうち1,500万円に対してのみ課税され、土地Bの売却までは圧縮損6,000万円に対する課税は繰延べられることになります。    (久保 康高)

2009年4月28日 (火)

■ エコカー減税(環境対応車普及促進税制)とは

環境にやさしい自動車を購入すると、ガソリンが節約できるだけでなく、エコカー減税(環境対応車普及促進税制)で、今年の4月から約3年間、新車を買った時の自動車重量税と自動車取得税が大幅に優遇されています。対象となる自動車は(1)電気自動車(燃料電池自動車を含む)、(2)天然ガス自動車(3)プラグインハイブリッド自動車(4)クリーンディーゼル自動車(5)ハイブリッド自動車(6)低燃費.低排出ガス認定自動車の6つです。中古車も対象ですが、初年度登録が平成15年10月以降の自動車に限られます。

では、どのくらいの減税になるのでしょうか。自動車重量税から見ていきます。自動車重量税とは車両重量に応じて課税される国税です。減税の適用期間は平成21年4月1日から平成24年4月30日までの3年1ヶ月間です。上記(1)~(5)の対象車は、この期間内で最初の車検を受けた際に必要となる自動車重量税が免税、つまり無料となります。上記6の低燃費.低排出ガス認定自動車の場合は星4つ以上で、かつ燃費基準が+25%以上達成なら75%軽減、+20%以上と+15%以上は50%軽減となります。

*燃費基準とは、省エネ法に基づき定められている燃費基準値をいい、燃費基準を上回るレベルに応じステッカーが車体に貼付されます。

中古車の場合は、適用期間内で最初の車検時に減税が行われます。車検が切れている中古車なら購入時に減税となります。

次に自動車取得税を見ていきます。自動車取得税とは自動車の取得に対して課せられる都道府県税で、新車と中古車で減税の適用期間が異なります。新車の場合は平成21年4月1日から平成24年3月31日までの3年間。中古車の場合は上記(1)~(3)の対象車は新車と同じ適用期間。上記(4)~(6)の対象車は平成21年4月1日から平成22年3月31日までです。減税額は、新車の場合、上記(1)~(5)の対象車は免税に、また(6)の低燃費.低排出ガス認定自動車は+25%以上が75%軽減、+20%以上と+15%以上が50%軽減です。

中古車の場合、本来5%の自動車取得税が1%~2.7%軽減されます。

 具体例をあげると、某メーカーのハイブリッド車を購入する場合、重量税、取得税ともに100%免除となり購入者の負担はグレードに応じて15万円~20万円ほど減ります。

今回の措置により、国内自動車販売数約31万台押し上げの経済効果、自動車業界全体で約1万人の雇用効果を見込んでいます。(伊藤 淳二)

2009年4月15日 (水)

■ 平成21年度税制改正について

平成21年度の税制改正に関する法案が3月27日に国会で承認されました。

今回はその中で住宅、土地に関する改正のうち主なものを簡単にご紹介します。

(1)住宅ローン控除の拡充(個人)

控除期間10年間で年末借入金残高(5000万円が上限)の1.0%(認定長期優良住宅=いわゆる200年住宅に該当する場合には1.2%)を所得税額控除されることになり、最大控除額が平成20年取得の場合の160万円から10年間で500万円(認定長期優良住宅に該当する場合には600万円)に増額されました。

 また、平成19年と20年に取得した場合には適用されていませんでしたが2

年以後に取得した場合には、所得税額から控除しきれなかった分について住民税か

ら控除(上限9.75万円)することが出来るようになりました。

(2)自己資金で住宅を購入等した場合(個人)

住宅ローンを組まずに自己資金で下記の支出をした場合にも税額控除を受けられます。

    長期優良住宅の新築等を行い、居住の用に供した場合には、標準的な性能強化費用相当額(上限1000万円)の10%の所得税額控除。

※その年分の所得税額から控除しきれなかった場合には翌年分の所得税額から控除出来ます。

    自己の居住の用に供する家屋について一定の省エネ改修工事を行った場合には、その工事費用の額と、その工事に係る標準的な工事費用相当額のいずれか少ない金額(上限200万円、併せて太陽光発電装置を設置する場合は300万円)の10%の所得税額控除。

    一定の居住者※が自己の居住の用に供する家屋について一定のバリアフリー改修工事を行った場合には、その工事費用の額と、その工事に係る標準的な工事費用相当額のいずれか少ない金額(上限200万円)の10%の所得税額控除。

※一定の居住者とは、Ⅰ.50歳以上の者、Ⅱ.要介護又は要支援の認定者、Ⅲ.障害者、Ⅳ.ⅡもしくはⅢに該当する親族又は65歳以上の親族と同居している者が該当します。

(3)土地譲渡益に対する特別控除(個人、法人)

 平成21年、平成22年に取得した土地で保有期間が5年超のものを譲渡した場合の譲渡益についてはその譲渡益から1000万円が特別控除されることになりました。

※この特別控除については法人が譲渡した場合についても適用されます。

(4)土地等の先行取得をした場合の特例(個人事業者、法人)

 事業者(法人を含む)が平成21年及び平成22年中に土地を取得しその取

した事業年度の翌事業年度以後10年以内に、その取得した土地とは別の土地

譲渡したときに、その譲渡した他の土地の譲渡益の80%(22年取得の場合

は60%)に対する税金を、21年及び22年中に取得した土地を譲渡するま

の間、繰り延べることができるようになりました。        (水田 裕之)

2009年3月25日 (水)

■ 消費税の経理処理

消費税の経理処理には税込経理と税抜経理の2つの方法があり、どちらかを選択適用することができますが、この2つの処理方法にはどのような違いがあるのでしょうか?

どちらの方法を選択しても消費税の納税額は同額であり、税込経理で消費税を費用として未払計上すれば、利益の額にも影響はありません。

しかし、場合によってはメリット・デメリットが生じる時がありますので、その一例をご紹介します。

    交際費

会社が納める法人税は利益(正確には所得)に対して課税されますが、資本金1億円以下の中小企業の場合、この所得を計算する際に、支出した交際費の10%(400万円を超える場合はその越えた部分の金額)が損金不算入として、所得に加算されます。

例えば交際費総額450万円の場合には〔400万円の10%+400万円を超えた50万円=90万円が所得に加算されることになります。

※ 経理方法により税額に差が出ます (例):交際費 210万円(税抜200万円)の場合

税込経理を選択していれば、交際費は210万円となり、その10%の21万円が所得に加算される事になります。一方、税抜経理を選択している場合には、交際費は200万円となり、加算額は10%の20万円、差額1万円に対する税率分だけ納税額に差がでます。

       所得に加算されるとは、その分所得が増加し、納税額が増える事を意味します

    30万円未満の少額減価償却資産

青色申告を行っている中小企業が30万円未満の減価償却資産を購入した場合には、その取得価額の全額を購入した事業年度に経費にすることができます。

この場合には30万円未満かどうかの判定の際に、消費税の経理処理が関わってきます。

税込経理の場合であれば、税込29万9,999円まででなければ、一度に全額を経費にすることはできませんが、税抜経理であれば税込31万4,999円(税抜額29万9,999円)までであれば、30万円未満に該当しますので、その全額を一度で経費に計上することができます。

もちろん、30万を超えてしまった場合には、通常の減価償却資産と同様、耐用年数にわたって経費に計上する事になります。

と、ここまでは税抜経理に軍配があがりますが、特別償却など「○○万円以上が条件」という制度もありますので、そういったケースでは税込経理が有利になります。

※ 売上などの収益項目を税抜経理、経費項目は税込経理といった具合に、併用することも可能です。ただし、収益項目を税込経理にした場合には、全て税込経理となります。   (斉藤 勝)

2009年3月11日 (水)

■ 株の暴落損を申告せよ!

平成20年の日経平均株価は年初15,155円からスタートし、年末8,739円という大暴落で終わりました。特に9月15日のリーマンショック後は、株価暴落が激しく10月27日終値は7,162円というバブル後最安値を記録しました。この暴落により損失を被った個人投資家も多いと予想されます。  

そんな方は、投げ売り・損切りした損失を単なる損失で終わらせず、確定申告することをお勧めします。売却損については確定申告の義務はありませんが、確定申告した方が節税面で得をするケースがあります。

<ケース1>

保有口座全てにおいて損失が出た場合

<ケース2>

複数口座を持っていて、一つの口座で利益、もう一つの口座で損失が出た場合

特に<ケース2>において利益が出ていた口座が源泉徴収ありの場合は、損益通算後、10%源泉徴収分が戻ってくるので即効性があります。

特定口座(源泉徴収なし)あるいは一般口座であれば、申告期限後に確定申告をしても3年間の繰越控除を受けることができます。確定申告書は提出済みだが、株式の売却損を申告していない場合は、申告期限から1年以内に限り「更正の請求」の手順を踏んで繰越控除を受けることもできます。特定口座(源泉徴収あり)で出た損失の場合は、申告期限内に確定申告しなければ、繰越控除は認められないので注意が必要です(過去に遡っての救済は受けられません)。また連続申告が適用要件となっていますので、たとえ株の売買を一切しなかったとしても翌年以降も忘れずに確定申告する必要があります。

※決済していない「含み損」は損益通算および繰越控除の対象とはなりません。(久保 康高)

2009年3月 4日 (水)

■ マイホームに関するお得な税金知識

《マイホームを売却して損失が生じた場合》

売った年の1月1日現在で、所有期間が5年を超えるマイホームの譲渡損失が生じた場合には、次の①又は②により、その譲渡損失の金額をその年の他の所得と損益通算することができます。

その年で通算しきれなかった譲渡損失の金額がある場合には、その年の翌年以後3年以内の各年分の所得から繰越控除することができます。

    新たにマイホームを買換える場合の特例

売ったマイホームの代わりに新たなマイホームを取得し、年末においてその新たなマイホーム取得に係る住宅ローン残高がある場合は、一定の要件の下で売ったマイホームの譲渡損失の金額について損益通算及び繰越控除をすることができます。

    新たにマイホームを買換えない場合の特例

マイホームの譲渡契約締結日の前日において住宅ローン残高があるマイホームを売った場合は、一定の要件の下で、そのマイホームの譲渡損失(住宅ローン残高からマイホームの譲渡対価の額を控除した残額を限度とします。)の金額について損益通算及び繰越控除をすることができます。 

《平成18年までの間に住宅ローン控除をされている方の住民税の住宅ローン控除》

平成19年より国から地方への税源移譲が行われています。

税源移譲とは、国税である所得税を減税する代わりに地方税である住民税を増税することで、納税者としては税額の内訳が変わるだけで、総額は同じになるはずです。

ただし、住宅ローン控除を受けて所得税が減税になっていた人は、控除できる住宅ローン控除額が減る場合があります。平成18年末までに入居し、所得税の住宅ローン控除額を受けている方で、所得税から控除しきれなかった額がある場合は、翌年度の住民税(所得割)から控除できます。

平成20年以降、住民税の住宅ローン控除の適用を受けるためには、毎年申告が必要となります。

平成20年分の所得税から控除しきれない額が発生した場合、平成21年3月16日までに、平成21年1月1日現在お住まいの市区町村へ『市町村民税道府県民税住宅借入金等特別税額控除申告書』を提出しなければなりません。

(注)平成19年度以降に入居した場合は、住民税の住宅ローン控除の適用はありません。                                   (伊藤 淳二)

2009年2月25日 (水)

■ 税金の便利な納付方法について

税金は銀行や税務署に出かけて行って納付する方法が一般的ですが、銀行等に出向くことなく納税できる以下の方法があります。

《振替納税》

  振替納税とは、申告者本人名義の金融機関の口座から自動的に納税する制度です。

振替納税を利用しようとするときは、利用しようとする税金の納期限までに税務署又は金融機関に口座振替の依頼書を提出します。

平成20年度分の納期限は、所得税は21年3月16日、消費税及び地方消費税は21年3月31日です。

  振替納税を利用すると通常の納期限ではなく、20年分の申告であれば、所得税は21年4月22日、消費税及び地方消費税は21年4月27日に金融機関から振替が行われます。

  ただし、申告書は法定期限内に提出しなければなりません。 銀行や税務署へ出向かなくても納税できる便利な方法ですが、残高不足で振替ができないと、法定納期限の翌日から完納の日までの期間について延滞税(※注)を本税と併せて納付しなくてはなりません。前日までに残高の確認をしておきましょう。

《電子納税》

  電子納税は必要な手続を行うことにより、振替納税と同じように、銀行等へ出向くことなく国税の納付手続ができ、場所・時間的な制約がなく納付ができるというメリットがあります。

ただし、電子納税では領収証書は発行されないため、領収証書が必要な場合は従来どおり、窓口で納付書によって納付する必要があります。

※注)

延滞税は、法定納期限の翌日から完納の日までの間を対象とし、本税に上乗せして納付します。上記で述べたとおり振替納税を利用している納税者の場合、「残高不足で振替できなかった」場合にも延滞税は発生します。

  延滞税の割合は、納期限の翌日から2カ月までは「年7・3%」または「前年11月30日の日本銀行が定める基準割引率+4%」のどちらか低い割合となりますが、2カ月経過した日以降は「年14・6%」になります。国税の未納付に気づいたら、できるだけ早く納付したほうが負担を増やさなくて済みます。

  なお、事情によっては納税が猶予されることもあります。期限内納付が困難と明らかならば、早めに税務署に相談しましょう。 (廣島 三津子)

2009年2月18日 (水)

■ 医療費控除を適用する場合の注意点について

1月28日号で「医療費控除の対象となる医療費」についてお知らせしましたが、今回はその他の医療費控除の注意事項を掲げてみました。

《医療費控除の対象とならない主なもの》

医療費控除の対象となる医療費は原則として治療の必要な人が医師等又は薬局等に支払った金額で、一般的に支出される金額を著しく超えない金額です。

従って下記のような金額は医療費控除の対象とはなりません。

1)美容や健康増進(診断)、予防のための費用

    美容目的の歯列矯正、歯を白くするための費用

    美容整形、ほくろの除去、脱毛費用

    近視、遠視、乱視の矯正のための眼鏡、コンタクトレンズの購入費用

    一定の資格の無い人が施術するマッサージ等の費用

    診断書の作成料

    人間ドック等の費用(重大な疾病が発見された場合を除く)

    食事療法のための費用(糖尿病、メタボ対策等)

    薬用品、疲労回復や健康増進のための錠剤・ドリンク剤等の購入費用

    予防接種をした費用

2)入院費用等

    自己の都合による差額ベット代

    洗面具、パジャマなどの寝具、病院内での服、下着、箸やマグカップその他身の回り品

    入院中病院から借りたテレビ、冷蔵庫等の賃料

3)通院費、旅費

    入院している子供の見舞いのための通院費

    マイカー代(ガソリン代、通行料、駐車代)

※上記のものでも事情によっては医療費の対象になる場合もあります。

(水田 裕之)

2009年2月10日 (火)

■確定申告税務の豆知識

《源泉ありの口座で株譲渡 申告にメリットも》 

 株式の譲渡益は申告分離課税なので、ほかの所得と分けて申告する。一般口座で取引した場合は、自分で取引記録などから損益を計算して申告するが、特定口座での取引ならば、1月末頃までに証券会社から譲渡損益が記載された「年間取引報告書」が届くので、さほど手間はかからない。

 また、源泉徴収がある特定口座での取引で損益が発生した場合なら、原則として確定申告は不要だが、申告をしたほうが“お得”なケースもある。

 たとえば、一般口座および源泉徴収のない特定口座と源泉徴収のある特定口座、あるいは複数の金融機関の源泉徴収がある特定口座で取引があり、複数で売却益と売却損が生じた口座がある場合、損益通算して申告すれば税額を減らすこともできる。また、源泉徴収のある特定口座での売却損について、3年間の繰越控除を適用する場合も確定申告が必要になる。

《規模によって計算方法異なる不動産貸付け》 

 不動産などの貸付けで得た所得は不動産所得となるが、その規模が事業的規模かそうでないかで所得金額の計算が異なる。

 たとえば、青色申告特別控除の場合、事業的規模なら一定要件を満たせば最高65万円まで控除できるが、そうでなければ最高10万円まで。また、賃貸料などの回収不能による貸倒損失は、事業的規模なら回収不能になった年分の必要経費になるが、事業規模でないと、収入の計上時期までさかのぼり、回収不能に対応する所得をなかったものとして再計算しなければならないなどの違いがある。

 事業的規模は「社会通念上事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうか」で判定する。ただし、建物の貸付けは、貸間やアパートなどの貸与なら独立した室数がおおむね10室以上である場合、独立した家屋の貸付けならおおむね5棟以上である場合なら原則事業とみなされる。

《給与所得のみでも確定申告が必要》 

1)給与の収入金額が2,000万円を超える方

2)給与を2か所以上から受けていて、年末調整されなかった給与の収入金額が20万円を超える方

(注1)給与所得の収入金額の合計額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除及び基礎控除を除く)を差し引いた残りの金額が150万円以下の方は、申告は不要。

(注2)中途退職し、その後就職していない方、申告をすると税金が還付される場合あり。

《所得税の確定申告はいつからいつまで》

平成20年分の所得税の確定申告の相談及び申告の受付は、平成21年2月16日(月)から同年3月16日(月)まで。所得税の還付申告の方は、平成21年2月15日(日)以前でも申告書を提出することができる。                         (廣島 清量)

2009年1月28日 (水)

■ 医療費控除の対象となる医療費

医療費控除とは、自己又は自己と生計を一にする親族にかかる医療費を支払った場合で、その医療費の1年間の合計額が10万円(所得金額が200万円未満の場合は所得金額の5)を超えるとき、その超える金額を確定申告で所得控除が受けられる制度です。

《医療費控除対象額》

(支払った医療費-保険金等で補填される金額)10万円又は所得金額の5%                       (いずれか少ない金額)  

《対象となる医療費》

(1)   診療や治療、健康診断などの費用

    医師、歯科医師による診療代、治療代(健康診断の費用や医師等に対する謝礼金は含まず)

    治療、療養のための医薬品の購入(市販の風邪薬や胃腸薬、キズ薬代を含むが、健康増進のためのビタミン剤や、栄養ドリンク等は含まず)

    治療の為のあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まず) 

    入院の際の部屋代や入院中の病院の食事代

    義手、義足、松葉杖、義歯などの購入費用

    傷病によりおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代(この場合には、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要)

(2)   出産費用

    妊娠と診断以降の定期検診や検査などの費用

    助産師による分娩の介助料

    出産のために呼んだタクシーの費用

(3)   交通費

    電車代、バス代などの通院費用(通院のための自家用車のガソリン代及びパーキング代は含まず)

    どうしても必要な付添人の交通費

(4)   介護保険のサービス費用

    指定介護老人福祉施設におけるサービスの対価(介護費及び食費)として支払った額の2分の1相当額

    一定の在宅サービスの自己負担額

(5)   メタボ健診の費用

    メタボリックシンドロームの診断基準を満たす者が特定保健指導を受けた場合のその指導料(自己負担額)         (伊藤 淳二)

2009年1月 7日 (水)

■ 少人数私募債は税務にもメリット

金融機関の貸し渋りなどが問題になるなか、中小企業の資金繰りは一層苦しくなっている現状があります。

 そんななか関心を集めているのが、社長個人を含めた身近な人から資金調達できる「少人数私募債」です。これは、募集する相手が50人未満の縁故者(親族、社員、知人、取引先など)でプロの投資家がいないこと、総額を社債の最低額面で割った数が50未満であることなどの条件を満たす私募債のことです。

 手続きが簡易で、担保がなくても発行でき、発行会社が利息や償還期限を決められるのが魅力ですが、税務でもメリットがあります。会社が支払う利息は株式の配当金と異なり、原則として全額を損金算入できます。また、投資する人が受ける利息は20%の源泉分離課税になります。会社への貸付けの場合、利息は雑所得で超過累進課税によって所得税が課されることを考えると、所得が高いほど少人数私募債の方が有利にはたらきます。

〔要件・発行手順〕

1.            原則として1人1口、発行総額が1億円未満であれば、有価証券届出書または有価証券通知書の作成は不要

2.            取締役会(役員会)において、私募債の発行の決議

3.            発行金額、償還期間、金利などを定めた募集要項を作成

4.            社債申込書を作成し、購入者を募集

5.            申込書の回収および入金方法の通知

6.            入金確認を実施後、預り証を発行

7.            社債原簿(氏名、住所、その他の法定記載事項を記載)を作成すれば債券の発行は不要    (廣島 清量)

2008年12月24日 (水)

■ 外国人からの不動産購入には注意!

外国人(外国籍の日本人も含む)が所有している日本の不動産を購入(又は賃借)した場合、購入した者が源泉徴収義務を負う場合がありますので注意が必要です。

会社(個人事業者を含む。以下同じ)が、外国人から土地、建物などの不動産を購入した場合には、買主である会社が購入金額の10%を源泉徴収し、翌月10日までに税務署に納税しなければいけません。この源泉徴収税額は買主が負担するものではなく、売主が負担するものです。買主は購入代金の10%を売主から預かり、その預かった税金を税務署に納めることになるので、買主側の負担が増えるということではありません。

しかしながら通常、不動産売買の契約時には不動産業者が仲介に入ることになりますが、きちんとした不動産業者であれば契約時にそのことを説明し、必要な手続きをしてもらえると思うので問題ありませんが、よくあることでもないのでそのことを知らない仲介業者が間に入った場合には思わぬ支出が発生する可能性があります。

“購入して数ヶ月が経ってから税務署よりおたずねがあるまで気づかない”ということになってしまった場合に、源泉徴収し、納税の義務があるのは買主側なので、源泉徴収をしていようが、していまいが納税はしなければいけません。一度支払った売買金額から10%を売主より返してもらわなければいけませんし、もし、返してもらえない場合には買主側で負担するはめになってしまうかもしれません。仮に5000万円で土地建物を購入した場合には10%の500万円を負担して納めることになってしまいます。さらに、納税額の10%の加算税と遅れた分の延滞税も納めなければいけません。

最近では日本の不動産を外国人が所有する事も以前と比べて増えてきているので、こういった余計な納税を防ぐためにも、購入前にきちんとした仲介業者選びであったり、会計事務所への相談を密にする必要があります。

※ 個人が購入する場合で、対価が1億円以下で、かつ、その個人又はその親族の居住のためである場合には源泉徴収は免除されます。

 ※ 賃借の場合には毎月の賃料の20%を預かり、納税することになります。(水田 裕之)

2008年12月16日 (火)

■ 2009年度税制改正大綱のポイント

12月12日に2009年度税制改正大綱が発表されました。

中小企業、個人に関係がありそうな改正点を整理してみました。

《中小企業支援》

◇税率の引下げ

中小企業に対する法人税の軽減税率(年間所得800万円以下部分に適用、現行22%)を09年度

から18%に引下げる。

◇欠損金の繰戻し還付制度

 赤字転落した場合に前年度に納めた法人税の一部を還付する制度の対象を、「設立5年以内の新興企業」から資本金1億円以下のすべての企業に拡大する。

◇事業承継の円滑化

 一定の条件満たした場合、継承する株式の課税価格の8割に対応する相続税を納税猶予する。

《住宅、土地対策》

◇住宅ローン減税

一般住宅最大500万円、長期優良住宅(200年住宅)最大600万円、10年間税額控除。所得税で引ききれない分は個人住民税で控除できる。

◇長期優良住宅の税額控除

 長期優良住宅を手持ち資金で建てた場合も一般住宅よりも割高な工事費(最大1000万円)の10%を所得税額から控除でき、引ききれなければ翌年に繰越せる。

    不動産市場の活性化対策

個人及び法人が09年から10年の2年間に取得した土地を譲渡をした場合に、譲渡をした年に5年を超えている場合には譲渡所得から最大1000万円を控除できる。

◇事業者が先行取得した土地の圧縮記帳

 事業者が09年から10年の2年間に土地などを取得した場合に届出を条件に、その後10年以内に譲渡した他の土地などの譲渡益が生じた場合にはその取得した土地などについて圧縮損が計上できる。

《投資関連》

◇証券優遇税制の延長

 上場株式などの課税軽減措置(配当及び譲渡の税率10%)を11年まで延長する。

◇投資家のすそ野拡大

 小額投資の非課税措置を12年以降に導入する。

《クルマの税金》

◇新車購入を支援

 低公害車を買う場合、重量税、取得税を軽減、免税する。   (廣島 清量)

2008年12月10日 (水)

■ 不況期の節税対策

全国規模で実体経済の悪化が拡大し、日本経済が後退局面に入ったとされています。このような環境下では、少しでもキャッシュフローを改善することが求められます。不況期の節税対策として次のような制度をあげてみました。

● すでに納税した法人税を還付してもらえる

 青色申告書を提出する法人の青色欠損金については、翌期以降7年間の繰越控除制度はよく知られていますが、その他に前年に繰戻して納税した税金を還付請求する「欠損金の繰戻し還付制度」があります。

 残念ながら一般の法人については、平成22年3月31日までこの制度は停止されています。ただし、一部の法人に限り適用が認められており、その中で特に中小企業者(原則として資本金1億円以下の法人)については、設立事業年度の翌事業年度から原則5年に限り適用が認められていますので、条件を満たす会社は検討の余地があります。(追伸)ホットな情報→来年度の税制改正で資本金1億円以下のすべての中小企業に適用される可能性がでてきました。

〔適用要件〕

1)還付対象事業年度から欠損事業年度まで連続して青色確定申告書を提出していること。

2)欠損事業年度の青色確定申告書を期限内に提出していること。

3)            上記2)の申告書とあわせて、所定の還付請求書を提出していること。

〔ポイント〕

1)この制度は、事業税、都道府県民税、市町村民税にはありません。

2)制度の規定によれば、この申請をしますと税務調査が行われます。ただし、実務的には税務調査なしで還付されるケースもあるようです!!  (斉藤 勝)

● 回収できない売掛金 損金計上OKなケースも

 売掛金の回収は、キャッシュフロー改善策として有効だが、どうしても回収できないときには切り捨てて損金計上するのも選択肢のひとつ。

 売掛金や未収請負金などの売上債権の貸倒れは、いわゆる「形式上の貸倒れ」とされ、法律上消滅したり、全額が回収不能にならなければ原則として損金計上できないような債権とは異なる基準が設けられている。

 その形式上の貸倒れに該当するのは2つの場合。ひとつは、継続的に取引していた債務者について、取引の停止、最後の弁済期または最後の弁済時のうち、最も遅い時期から1年以上経過した場合(担保物がある債権を除く)。もうひとつは、法人が同一地域の債務者について有する売掛債権の総額が、その取立てのために要する費用に満たず、その債務者に対し支払いを督促したが弁済がない場合。

 これらの形式上の貸倒れを計上する際は、全額を貸倒処理せず、1円以上の備忘価額を残す必要がある。  (廣島 清量)

2008年12月 3日 (水)

■ 年内にまだ間に合う個人所得税の税務対策!

今年も年末が迫ってまいりました。ねじれ国会の影響で成立の遅れた平成20年度税制改正では、個人の所得税に関しては特に大きな改正はなく、平成21年度以降に見送られることとなりました。今号は、年内にまだ間に合う個人の所得税関係の一般的な税務対策をまとめましたので、実行検討してみてはいかがでしょうか。

1.株式・不動産の売却益対策

株式(公募株式投資信託を含む)や不動産の売却益が既に確定している場合で、含み損のある株式等や不動産を保有している場合、それらを売却し、売却損を出すことで、売却益と売却損の内部通算が可能です(ただし、同一所得内の通算に限られます)。

2.ゴルフ会員権の含み損対策(詳細は10月22日号参照)

売却可能なゴルフ会員権で含み損がある場合、そのゴルフ会員権の売却損は、給与所得や事業所得や不動産所得など他の所得と損益通算することが可能です(ただし、ゴルフ場経営法人が破産した場合など損益通算できない場合があります)。会員権には株式形態と保証金形態があり、後者の保証金形態の場合、退会あるいは入会後の一定期間の据え置き後に要求すれば契約上は保証金が返金されるので迂闊な売却には注意が必要です。

3.上場株式等の譲渡所得等に関する課税の動向(詳細は11月12日号参照)

 上場株式等の譲渡所得に関する税率は、平成20年12月31日をもって10%の軽減税率が廃止され、平成21年1月1日以降は20%となる予定です(ただし、2年間は、譲渡所得等の金額のうち500万円以下については、10%の軽減税率適用)。早期の売却計画を立てている方は、平成21年度税制改正(12月中旬大綱発表予定)で軽減税率が延長される可能性があるため慎重な判断が必要です。

4.小規模企業共済への加入

小規模企業の個人事業主または会社役員の方が加入でき、共済掛金の全額(年間最高で84万円まで)が所得控除できます。今から年払い契約をすることで1年分の節税効果を受けることが可能です。なお、月払い契約の場合は、後から月額掛金を最低1,000円まで減額変更することも可能です。

5.ふるさと納税制度(詳細は10月1日号参照)

平成20年度税制改正で創設された税制で、個人の都道府県、市町村に対する寄付金が対象となります(寄付先は特に制限がなく、好きな地方公共団体を選択可能です)。住民税の1割程度を上限に税額控除できます(平成21年度分住民税から適用)。(久保 康高)

2008年11月12日 (水)

■ 上場株式等を譲渡した場合の税務の取扱い

世界的な金融不安により、株式相場が不安定になっており、所有している株式の時価が下落している方もいらっしゃると思います。

 

個人所有の上場株式を譲渡し、損失を出した場合の取り扱いについてご説明します。

株式等に係る譲渡損益については、他の給与所得等とは別に計算する分離課税方式がとられています。

従って株式等に係る譲渡所得等の赤字の金額は、他の株式等に係る譲渡所得等の黒字の金額からは控除できますが、その控除をしてもなお控除しきれない赤字の金額は、給与所得など他の各種所得の金額から差し引くことはできません。

そのかわり、上場株式等を金融商品取引業者等を通じて売却したこと等により生じた損失の金額のうち、その年に控除しきれない金額については、翌年以後3年間にわたり、確定申告をすることにより株式等に係る譲渡所得等の金額等から繰越控除することができます。ただし、損失を生じた年度及びその後の3年間連続して(株式の譲渡が無くても)確定申告書を提出する必要があります。

 また、自由民主党は株価の安定と景気の下支えを図る目的で、上場株式の譲渡益や配当に適用している軽減税率を21年以降も延長する方向で検討に入ったという報道がありました。

 軽減税率とは、上場株式の譲渡益については、税率が原則の20%(内住民税5%)ではなく、期限を設けて特例措置として税率10%(内住民税3%)とするもので、一定の特例措置を設けて平成20年で打ち切られることが確定していました。

 今年中の譲渡であれば軽減税率を適用できるので、早期の譲渡を計画している方も、軽減税率が来年以降も延長される可能性があるため、株価が戻りきる前に譲渡する方が有利か、来年以降に譲渡する方が有利か今後の政府与党の報道に注意が必要です。(水田 裕之)

2008年10月29日 (水)

■ 使用人に社宅や寮を貸した場合の家賃

使用人に対して社宅や寮などを貸す場合には、使用人から1か月当たり一定額の家賃を受け取っていれば給与として課税されません。
 この1か月当たりの一定額の家賃は、次の三つを合計した金額を基準とします。

(1) (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%

(2) 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3(平方メートル))

(3) (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

 以上の三つを合計した金額が、使用人に貸す社宅や寮などの1か月当たりの家賃の基準となります。
 使用人に無料で貸す場合には、この基準となる金額が給与として課税されます。
 使用人から基準となる金額より低い家賃を受け取っている場合には、受け取っている家賃と基準となる金額との差額が、給与として課税されます。
 しかし、使用人から受け取っている家賃が、基準となる金額の50%以上であれば、受け取っている家賃と基準となる金額との差額は、給与として課税されません。

(例) 1か月当たりの家賃の基準となる金額が、1万円の社宅を使用人に貸した場合

(1) 使用人に無料で貸す場合には、1万円が給与として課税されます。

(2) 使用人から3千円の家賃を受け取れば、1万円と3千円との差額の7千円が給与として課税されます。

(3) 使用人から6千円の家賃を受け取れば、6千円は1万円の50%以上ですので、差額の4千円は給与として課税されません。

 また、会社などが所有している社宅や寮などを貸す場合に限らず、他から借りて貸す場合でも、前に説明した三つを合計した金額が家賃の基準となります。
 したがって、他から借りている社宅や寮などを貸す場合にも、固定資産税の課税標準額などの確認をすることが必要です。

しかし、固定資産税の課税標準額は実際に調べるとなると大変です。上記算式の金額が概算でどれくらいになるかといいますと、使用人の場合、実勢賃料の10%~15%になることが多いようです。例えば、家賃10万円のアパートを会社が借りて使用人に貸す場合、10万円の10%~15%の1万円~1万5千円の家賃を使用人から徴収していれば問題はありません。(伊藤 淳二)

2008年10月22日 (水)

■ 地方法人特別税の創設

地方法人特別税とは、都道府県に納める法人事業税の一部を国が国税として徴収するものです。徴収された地方法人特別税は、各都道府県に再配分されます。都市部と地方の税収格差を是正することを目的としています。

<ポイント>

1 平成20年10月1日以後開始する事業年度から適用されます。

2 法人事業税の税率が引き下げられました。

3 実質的に税額はほぼ同じです(現行の法人事業税を上回らないように設計されています)。

4 都道府県税の申告書の記載及び計算方法が変更されています(申告書の様式が変更になります)。

5 地方法人特別税の税収に相当する額を都道府県に再分配するために、地方法人特別譲与税が創設されました。

今年10月1日以後開始する事業年度からの適用なので、一年決算法人については、通常来年の9月決算法人から対象になります。しかし、この10月1日以後に設立して決算が10月末の場合には、いきなり地方法人特別税の申告が必要です。地方法人特別税導入後も納付する税額はほぼ同じですし、地方法人特別税の申告・納付は法人事業税と合わせて行うので、このために申告が煩雑になったり手間が増えたりすることはありません。10月1日以後設立で、すぐに決算を迎えるような会社は、注意してください。(久保 康高)

<タックスワンポイント>

■ 損益通算できる! ゴルフ会員権売却による損益

 ゴルフ会員権には、特定の会社の株主のみが会員となる会員権とそれ以外の会員権があるが、これらはいずれも投機目的での売買でなければ、売却によって得た所得は譲渡所得となる。総合課税の対象であることから、ゴルフ場を経営する法人が破産するなどの一部例外を除いては、売却で生じた損失はほかの所得と損益通算が可能だ。

 所得金額の計算については、会員権の所有期間で異なる。所有期間が5年以内なら短期譲渡所得で、譲渡収入金額から取得費、譲渡費用、特別控除額(50万円)を引いた金額が課税の対象となる。

 一方、所有期間が5年超なら長期譲渡所得となり、譲渡収入金額から取得費、譲渡にかかった費用、特別税額控除(50万円)を差し引いた金額を求め、それに2分の1を乗じて課税の対象となる金額を算出する。

 特別控除額は、会員権を複数売却しても50万円が上限となっている。また、所有期間が5年以内と5年超のものを売却した場合は、短期譲渡所得(5年以内)から控除することになるので注意したい。

2008年10月15日 (水)

■ 事業承継の強い味方 経営承継円滑化法がスタート

「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(経営承継円滑化法)」が10月1日に施行された。中小企業の円滑な事業承継推進のために導入された同法では「遺留分に関する民法の特例」、「金融支援」、「税制上の措置」の3つを掲げており、さきごろ公表の経産省令で「遺留分に関する民法の特例」と「金融支援」の認定要件などを明らかにした。

 「遺留分に関する民法の特例」は、生前贈与株式を遺留分算定基礎財産から除外し、生前贈与株式の評価額も固定化するというもの。相続にともなう自社株の分散を防ぎ、後継者の努力で自社株の価値が上がった場合にも、上昇分を遺留分の減殺請求の対象外にできる。

 適用するためには、一定の要件を満たす中小企業の後継者が、先代経営者の遺留分権利者全員の合意を得て、経済産業大臣の確認と家庭裁判所の許可を得る必要がある。この経営産業大臣への確認とは、同法の要件を満たしているかどうかの確認。合意後1カ月以内に申請を行うことになっている。

 また、「金融支援」は、中小企業信用保険法の特例や株式会社日本政策金融公庫などの特例によって、承継にともなう資金需要を支援するもので、適用には経済産業大臣の認定が必要だ。ただし、総資産に占める「特定資産」(有価証券、不動産など)の合計額の割合が70%以上の「資産保有型会社」、総収入金額に占める「特定資産」の運用収入の合計額の割合が75%以上となる「資産運用型会社」などは対象外とされる。

<タックスワンポイント>

■ 親子間で土地の賃借関係 贈与税には要注意

 子どもが地主から親の借地している土地の所有権(底地)を買い取った場合、引き続き親が子どもに地代を支払っていくのであれば、贈与税の問題は発生しない。

 一方、子どもが土地の所有権を買った後に親が地代を支払わない場合には、親が自身の所有する借地権を子どもに贈与したとみなされ、子どもが土地を買い取った段階で贈与税が課税されてしまう。

 親子間でも金銭をともなう貸し借りをするのか…と頭を悩ませるところだが、そんなときには「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」を提出するとよい。これは、子どもが地主になった後も引き続き借地権者は親であるということを申し出る書類で、子どもの住所地の所轄税務署長に提出すれば、贈与税が課税されることはない。このとき、申出書は親と子どもの連署によって提出するのが条件だ。

 なお、この申出書を提出すると、後に親子間で相続が開始したときには、その借地権は親の相続財産として扱われることになる。

2008年10月 1日 (水)

ふるさと納税について

先日、漫才コンビの爆笑問題とその所属事務所社長の三人が、合計1000万円を大阪府に寄付した。というニュースが新聞紙上を賑わせていました。単純計算で1人当たり300万円以上を寄付したことになります。この記事を目にした方々のうちには、「太っ腹だなあ」、「そんなに寄付できる余裕があってうらやましい」などの感想をもった方もいらっしゃると思います。

しかし、今回の寄付は「ふるさと納税制度」を利用したものであるため、寄付した金額のほとんどは、所得税や住民税から控除でき、実質負担としてはそれほど多くはないと思われます。

「ふるさと納税」制度とは、ふるさとを応援したい、ふるさとへ貢献したいと思う納税者の気持ちを形にするため、ふるさとと思う地方公共団体に寄付した場合に、住民税などが軽減される制度です。ふるさとと思う地方公共団体ですので、実際のふるさとでなくても軽減を受けることができます。

軽減を受けることができる金額は、寄付をした金額のうち5000円を超える部分の金額で、所得税及び住民税から控除されます。ただし、いくらでも良いというわけではなく、控除される金額については、所得金額や住民税額等により一定の限度があります。また、住民税については、翌年の税額から控除されることになります。控除の手続きは、所得税の確定申告(場合によっては住民税の申告)の際に、寄付金の領収書等を添付して、寄付金控除の申告をすることになります。一定の限度額につきましては、所得金額、扶養人数等により変ってきますが、およそ住民税額の10%から20%の範囲で、その範囲内であれば、寄付金額から5000円を控除した金額のほとんどが所得税及び住民税の納税額から控除されます。

地方自治体によっては一定額以上の寄付をした人に5000円相当の記念品を贈呈するところもあります。自分のふるさとを応援する意味でも、300万円とはいきませんが、税額の軽減を受けることが出来る範囲で、ふるさとへの寄付を考えてみてはいかがでしょうか!!(水田 裕之)

2008年7月28日 (月)

人材育成をして節税

平成20年度の税制改正で人材投資税制が改正されました。

人材投資税制とは「会社が社員の教育訓練のための投資をした場合には法人税の税額控除を受けることができる」というもので、元々平成17年度の改正により創設されたものでしたが、過去2年間の教育訓練費の平均を超えた場合にのみ適用を受けられる、というものであったため、過去2年間の教育訓練費を洗い出さなくてはならないという煩雑さや、継続的に教育訓練費の額を増加させなければ適用することができず、中小企業にとっては適用が難しい制度でした。

しかし、今年の4月以降に開始した事業年度から、適用要件が緩和されその年度に教育訓練費を一定額以上※支出した場合には、その支出額の8~12%の税額控除を受けることができるようになりました。

例えば、従業員20名の会社が1人当たり5万円で合計100万円の教育訓練費の支出をした場合には、その教育訓練費100万円が会社の経費になる上に、更に10万円前後の法人税の控除を受けることができます。

※一定額以上とは、その会社の労働費用の0.15%以上です。具体的な目安として、従業員1人当たりの労働費用が年間450万円であれば450万円×0.15%で、1人当たり6,750円以上になります。従業員20名の会社であれば年間6,750円×20人の135,000円以上の支出で適用を受けることができます。

社員の能力アップに繋がる上、税金も安くなり一石二鳥なので、適用を考えてみてはいかがでしょうか。

  • 労働費用とは、給与+法定福利費+教育訓練費の額です。(厚生労働省が発表した99人以下の会社の1人当たりの労働費用の平均は約450万円でした。)
  • 適用の対象となる社員からは、会社の役員及びその親族は除かれます。
  • 対象となる教育訓練費とは、職務に必要な技術又は知識を習得させ、又は向上させるために支出する費用です。自社で行う研修に係る費用には、外部講師謝礼金・外部施設使用料等があり、他社が行う研修に係る費用には、研修委託費・外部研修参加費等があります。人件費・交通費・減価償却費は教育訓練費に含まれません。(仕事に直接関係のない教育訓練費を会社が負担した場合には、その金額は教育訓練費に該当しない上に個人に対する給与として源泉徴収の対象になります)
  • 控除額は法人税額の20%が上限です。
  • 日々の会計処理においてこの制度の対象となる費用を「教育訓練費」などの勘定科目で処理しておくなど、日々のちょっとした工夫が決算直前の納税予測・節税対策に役立ちます。

(水田 裕之)

2008年7月22日 (火)

今年の税制改正の中で“エンジェル税制”がおもしろい

“エンジェル税制”とは、個人投資家(エンジェル)が、設立間もな中小ベンチャー企業に投資すると国から投資額に見合う減税を受けられる制度のことです。

“ベンチャー企業”とは、何か新しい取り組み(新商品、新サービス、新しい制作方法、新しい売り方etc・・・)を事業化しようと考え試みている新企業の総称です。IT関連の企業をイメージする向きもあるでしょうが、既存の中小企業の社長さんも日頃の工夫や新たな取り組みを別の新会社で行う場合、その新会社は“ベンチャー企業”に該当します。新しい試みを行う場合、採算が取れるまで通常、時間とお金がかかります。ここで“エンジェル”が登場となるのです。

“エンジェル”とは設立間もないベンチャー企業に資金提供する個人投資家のことを言います。設立間もない企業ですので、当然その投資にはリスクを伴いますが、成功すれば大きなリターンを得ることもできるのです。

国はわが国経済のより一層の発展のために中小ベンチャー企業の創出・成長が必要であるということで、平成9年からベンチャー企業の資金面を支える“エンジェル”のリスクをカバーするための減税措置を講じてきましたが、今年(平成20年)の税制改正で大幅な拡充がなされました。“エンジェル”の投資額に応じ、最高9,995,000円の所得控除が受けられるというものです。“エンジェル”の投資リスクが大幅にカバーされることになり、“エンジェル税制”の利用増加が見込まれ、出資を受ける側の“ベンチャー企業”にとっても好ましい環境になってきたと言えます。

社長さんの仲間で、何か良いアイデアがある場合、新会社を作れば“エンジェル税制”が利用できます。新会社は“ベンチャー企業”であり、各社長は“エンジェル”として減税措置を受けることもできます。

(廣島 清量)

2008年7月14日 (月)

役員退職金の支給

役員賞与は事前に届出を出さないと原則として経費として認められませんが、役員退職金は経費として認められるので節税効果が高いといえます。在任年数が長く、職位が高い人ほど、多くの退職金が支払われるのが一般的です。さらに、役員については役員退職金規程により、通常、従業員より高額の退職金になります。

◆役員退職金の算定方法

役員の最終報酬月額×役員の在任年数×功績倍率(3倍程度まで)

例)役員の最終月額報酬100万円、役員在任年数15年、功績倍率3倍

100万円×15年×3倍=4,500万円    まで損金算入が可能。

上記のように、高額の役員退職金を支給するためには、月額報酬をなるべく高めに設定し、役員退職金規程を作成して功績倍率を決定しておくことが大切です。

(注)退職金の額が、同業同規模他社の役員退職金の支給状況などに照らして不相当に高額でないこと。定款、株主総会等の決議に基づいて支給していること。

(伊藤 淳二)

解雇予告手当と税金

勤務態度が悪い、遅刻・欠勤が多い等相当の理由があり、止むを得ず従業員を解雇せざるを得なくなった場合には、少なくとも解雇予定日の30日前に労働者に解雇の予告をしなければなりませんが(労基法20条)、30日に満たない場合には、「解雇予告手当」を支払う必要があります。

解雇予告手当は退職所得に該当します。退職所得は通常の賃金とは源泉所得税の計算方法が異なります。

(収入金額-退職所得控除額※)×1/2=退職所得の金額

※退職所得控除額

  • 勤続年数が20年以下・・・勤続年数×40万円(最低80万円)
  • 勤続年数が20年超・・・(勤続年数-20年)×70万円+800万円

例えば、勤続年数10年の人の退職所得控除額は10年×40万円=400万円となり、解雇予告手当が400万円を超えたときに初めて所得が発生することになりますので、解雇予告手当だけで考えると、ほとんどの場合は税額が発生しないと考えてよいでしょう。

ただし、解雇対象者より「退職所得の受給に関する申告書」の提出がない場合は、会社で退職所得の収入金額の20%の税額を源泉徴収する必要があります。

なお、解雇予告手当はあくまで賃金とは異なるため、社会保険料も控除しません。

《参考》労働基準法第20条「使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない・・・」

(廣島 和代)

2008年6月23日 (月)

旅費規程の整備による節税

仕事で出張する際、細かい旅費を一律に精算することなく、まとめて日当という形で支給することができます。旅費規程を作成し明文化しておけば、日当は会社側では旅費交通費として損金に参入することができ、受け取る側では給与として課税されないので節税効果は高いと言えます。

日当は社員だけではなく、役員にも支給することができますので、検討してみてはいかがでしょうか。

!旅費規程作成上の注意点!

出張の際には、旅費交通費、宿泊費、食事代等の細かい経費がかかります。そこで、出張の目的/期間/相手先/出張者の地位等により、一定額を支給するというのが日当の考え方です。一般的に常識的な金額であれば会社側は経費となり、受け取った側も非課税となります。

この場合の「常識的な金額」とは、税務上次を基準にしています。

  1. その支給額が、その支給をする役員及び使用人の間で適正なバランスを保っていること
  2. その支給額が、同規模・同業他社の支給額と比較して相当なものであること

旅費規程が特定の人に有利な条件であったり、同業他社より高額の水準にあったりする場合、必要と認められる金額を超える部分は給与として所得税がかかることになります。日当や宿泊費は、役員の場合、社員に比べて高額ですが、度が過ぎると役員賞与とみなされるので注意しましょう。

旅費規程を運用する場合は、通常、旅費精算書のほか、出張の証拠書類として出張報告書の提出も定められていることが多いので、会社では旅費精算書とともに保管しておく必要があります。

(伊藤 淳二)

2008年6月 2日 (月)

新たにリース契約を締結した場合にはご注意下さい

平成20年4月1日以後、新たに契約を締結したリース取引に関して、新しい税制が適用されます。

内容を簡単に言うと、これまで賃借であったものが、リース資産を買い取ったという処理に変わります。つまり、今までは経費であるリース料としての処理をするだけで良かったものが、今後は、原則としてリース料総額を固定資産に計上し、同額を固定負債にリース債務として計上することになり、毎月のリース料はリース債務の支払いという処理になります。

固定資産い計上したリース資産は、リース期間で均等に減価償却することになるので、経費に計上する金額に変わりはありません。

中小企業については「中小企業の会計に関する指針」で、原則として上記の処理をするが、例外としてこれまで通りの処理を認める、としています。ただし、その場合には重要性が乏しい場合を除き、未経過リース料を注記しなければいけません。

税務上も、会社がリース料として処理していた場合でも、そのリース料を償却費として取り扱うことになることから、今後も今まで通りリース料として処理する方法を採用することになります。

ただし、消費税に関しては注意が必要です。仮にリース料と処理する方法を選択したとしても、リース資産の受け入れをした時点でリース料総額に対する消費税全額の課税仕入をしたとみなされます。

(水田 裕之)

2008年5月 7日 (水)

土地や建物を売ったときの税金

土地や建物を売ったときの譲渡所得に対する税金は、分離課税といって給与所得などの他の所得と区分して計算します。さらに、土地や建物を売った年の1月1日現在でその土地や建物の所有期間が5年を越える場合は「長期譲渡所得」に、5年以下の場合は「短期譲渡所得」になり税率が異なります。

課税譲渡所得は次の算式により計算します。

譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額(一定の場合)=課税譲渡所得

  • 取得費・・・売った土地や建物の購入代金(建物は減価償却費相当額を控除)や仲介手数料などの合計額。実際の取得費の金額が譲渡価額の5%に満たない場合は、譲渡価額の5%相当額を取得費として計算することができます。
  • 譲渡費用・・・仲介手数料、測量費などの土地や建物を売るために直接要した費用のほか、貸家の売却に際して支払った立退料、建物を取り壊して土地を売ったときの取り壊し費用など。
  • 特別控除額・・・収用などのとき 最高5,000万円、自分の住んでいる家屋と土地を売ったとき 最高3,000万円

(伊藤 淳二)

2008年4月 7日 (月)

逓増定期保険に関する取り扱いの改正(その2)

以前お知らせした逓増定期保険に関する取り扱いの改正通達が発表されました。

改正の対象になった「逓増定期保険」とは、定期保険の一種で、一定の期間が経過すると徐々に死亡保険金額が増加し、最大で加入時の5倍にまで増加するものです。会社が発展し、大きくなるとともに保険金額も大きくなるというコンセプトで、契約の内容(年齢や保険期間)によっては全額損金計上可能で、保険期間の中途で解約した場合でも解約返戻金が大きく、税務上にも経営上にも有効な保険です。

今回の改正で、保険期間満了時の被保険者の年齢が45歳を越えるものについては、その保険期間開始からはじめの60%の期間はその保険料の1/2~3/4を資産計上しなければいけなくなりました。(改正前は保険期間満了時の被保険者の年齢が60歳を超え、かつ一定の要件に該当する場合に同期間1/2~3/4を資産計上しなければいけませんでした。)

税務上の取り扱いは変わりますが、保険の内容は変わりませんので、成長企業等で、年が経つにつれ責務が増してゆく方に対して有効な保険であることには変わりありません。

また、今回の改正が適用されるのは平成20年2月28日以後に新規契約した逓増定期保険に対してのみで、それ以前に契約したものは、2月28日以降に支払う保険料も改正前の取り扱いが適用されます。

(水田 裕之)

2008年3月24日 (月)

事業承継税制(事業の後継者を対象とした税制)をめぐる動向について

平成20年度税制改正大綱において事業承継税制改正の方向性が示されました。

「中小企業の事業の継続の円滑化に関する法律」(事業継続円滑化法(仮称))の制度を踏まえ、平成21年度の税制改正において「取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度」の創設が発表されました。この改正にあたり、相続税の課税方式を「遺産取得課税方式」に改めることも検討されることになりました。

1.取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度の創設

事業承継を社会的に支援するための制度が創設されました。事業承継相続人が一定の非上場株式を取得・経営していく場合には、その事業承継相続人が納付すべき相続税額のうち、相続税等により取得した議決権株式等に係る課税価格の80%に対応する相続税額の納税が猶予されます。この制度は事業継続円滑化法施行日(20年10月1日予定)以降の相続等からの適用です。なお、この制度の創設により現行の特定同族会社株式等にかかる相続税の課税価格の計算特例(一定の要件を満たした場合に株式時価の10%を減額する)は経過措置を講じた上で廃止されます。

2.相続税課税方式の見直し

相続税の課税方式の見直しが検討されることになりました。現行相続税は、被相続人の遺産総額から相続税額を計算する「法定相続分課税方式」であり、遺産分割の内容にかかわらず、原則として相続税の総額は変わりません。ところが、「遺産取得課税方式」が適用されることになると、相続人等が実際に取得したそれぞれの財産に相続税率を乗じて相続税額が算出されます。そのため遺言や遺産分割の内容によっては相続税の総額が変動し、相続税額が増減することがあります。具体的な計算方法は、平成21年度以降の税制改正において公表される見込みです。

現行、10%の評価減が80%評価減になるという中小企業オーナーにとっては嬉しいはずの改正でしたが、納税がその分免除される訳ではなく、猶予されるだけという改正内容になってしまいました。

また、以下のような厳しい要件が想定されています。

  • 相続発生から5年10ヶ月間は、雇用の80%維持や代表者であること等の経営上の制約
  • 相続発生以後、何年経っても自社をM&A(売却)できない可能性
  • 納税猶予を受けた事業承継相続人(二代目)は自社株を将来必ず?自分の子供等(三代目)に引き継がなければならない  など

(久保 康高)

2008年2月25日 (月)

逓増定期保険に関する取り扱いの改正

逓増定期保険は、企業が加入した場合、商品によっては保険料を全額損金処理でき、更に解約返戻金が高いことから、節税目的の商品として活用されることが多くありました。

しかし、国税庁はこのほど、この逓増定期保険に関する取り扱いの見直し案を示しました。

この改正通達の適用時期については「平成20年」とだけ記載されており、期日に関しては発表されていませんが、早ければ2月中にも適用される可能性があります。

改正があった場合でも、改正日前に契約したものについては、改正日後に支払い続ける保険料に関しても旧取り扱いで処理することができます。

今回改正の対象になった逓増定期保険とは、「定期保険のうち、保険期間の経過により保険金額が5倍までの範囲で増加するもののうち、保険期間満了の時における被保険者の年齢が45歳を超えるものすべて」です。

これまでは、満了時の被保険者の年齢が60歳を超えるもののうち、一定の要件に当てはまるものだけがその支払保険料の2分の1から4分の3を資産計上しなければいけませんでしたが、改正後は、満了時の被保険者の年齢が45歳を超えるものすべてについて、その契約内容によって2分の1から4分の3の範囲で資産計上することになります。

※一般からの意見を募集することから、内容については変更される可能性があります。

(水田 裕之)

2008年2月12日 (火)

決算直前対策

会社が節税するためには、日々節税を意識しておく事が一番の近道であることは言うまでもありませんが、決算間際になっても何も対策がないのかというとそういうわけではありません。

代表的な方法として、

  • 従業員に対して決算賞与を検討したか?
  • まとめ買いできる消耗品の購入を検討したか?
  • 費用で未払計上できるものは残らず検討したか?
  • 既に無い、又は、使用していない固定資産の除却はしたか?
  • 売上債権に対して貸倒を計上(見直し)したか?
  • 短期の費用を前払いできるか?
  • 不良在庫を処分したか?
  • 租税特別措置法で利用できるものはないか?

などがあります。

それぞれの条件や注意点を踏まえたうえで検討してみてはいかがでしょうか?

ただ前述の通り、間際にバタバタ・・・というよりも、定期的に会社の状況を見ながら、事前に対策を考えておくのが一番です。

(齋藤 勝)

2008年2月 4日 (月)

電子証明書等特別控除とは

平成19年分又は20年分の申告のいずれかにおいて、所得税の確定申告書を電子申告で提出する際、本人の電子署名及び電子証明書を併せて送信した場合に、最高5,000円の税額控除(電子証明書等特別控除)を受けることができます。これは所得税の年末調整を行った給与所得者も対象となっており、以下の作業を申告期限内に行えば、年調年税額が5,000円以上では5,000円が、5,000円未満では全額が還付されます。

【電子証明書等特別控除を受けるまでの手続き】

  1. 申告をする本人が、住民票のある市区町村の窓口で住民基本台帳カード(ICカード)を入手し、電子証明書発行申請書等を提出して電子証明書の発行を受ける
  2. 電子証明書に対応するICカードリーダライタを準備(※1)する
  3. e-taxホームページで、開始届出書オンライン申請(仮暗証番号や納税用確認番号等を入力)を行い、利用者識別番号を取得する
  4. 同ホームページよりe-taxソフトをインストールし、初期登録作業(暗証番号の変更及び電子証明書の登録)を行う
  5. 手順に従い、申告書を作成・電子署名と電子証明書を付して送信する(※2)

 ※1 税務署で行う確定申告相談会場にICカードリーダライタが用意されることが考えられますので、事前に各税務署に問い合わせることをお勧めします。

 ※2電子申告の場合、源泉徴収票等一定の書類添付は省略できるようになりました。

電子申告に関して、詳しくはe-taxホームページをご覧下さい。

(廣島 和代)

2008年1月28日 (月)

平成11年~18年の間に住宅ローン控除をされている方の住民税の住宅ローン控除

平成19年より国から地方への税源移譲が行われています。

「税源移譲」とは、国税である所得税を減税する代わりに地方税である住民税を増税することで、納税者としては税額の内訳が代わるだけで、総額は同じになるはずです。

ただし住宅ローン控除を受けて所得税が減税になっていた人は控除できる住宅ローン控除額が減る場合があります。

平成18年末までに入居し、所得税の住宅ローン控除を受けている方で、所得税から控除しきれなかった額がある場合は、翌年度の住民税(所得割)から控除できます。

平成19年分の所得税から控除しきれない額が発生した場合、平成20年3月17日までに、平成20年1月1日現在お住まいの市区町村へ『市町村民税道府県民税住宅借入金等税額控除申告書』を提出しなければなりません。平成20年以降も控除しきれない額が発生した場合は、毎年同様に市区町村への申告が必要となります。

(注)平成19年度以降に入居した場合は、住民税の住宅ローン控除の適用はありません。

住民税の住宅ローン控除の適用を受ける方で、

  • 所得税の確定申告をする方・・・所得税の確定申告書とともに『住宅借入金等特別税額控除申告書』を税務署へ提出
  • 所得税の確定申告をしない方・・・『住宅借入金等特別税額控除申告書』に源泉徴収票を添付して市区町村へ提出

『住宅借入金等特別税額控除申告書』は役所、税務署に備え付けられています。

(伊藤 淳二)

2007年11月 5日 (月)

特別償却の効果とは

償却資産を購入すると減価償却費として耐用年数にわたり損金処理される事になりますが、租税特別措置法では、一定の場合に、通常の償却とは別枠で減価償却出来る『特別償却』という制度が設けられています。

特別償却には大別して「初年度一時償却」と「割増償却」があり、いずれも償却資産を新規に取得した時に多額の減価償却費を認める事で税負担を軽減し、設備投資意欲を促進させる事が目的と言えます。

なお特別償却は初年度に多額の償却費を計上する為、2年目以降の償却費は減少する事になります。減価償却費に計上できる範囲が取得価格を上回る事が無い為、長期的にみれば損金にできる減価償却費は変わりません。よって初年度に払うべき税金を将来に繰り延べているのと同様の効果が生じます。

例)普通償却と特別償却の比較イメージ(取得価格:1000 耐用年数:5年の場合)

  • 普通償却のみ 1年目200 2年目200 3年目200 4年目200 5年目2001000
  • 特別償却適用 1年目500 2年目125 3年目125 4年目125 5年目1251000

※適用期間は租税特別措置法によって限定されていますので、注意して見てゆく必要があります。

(斎藤 勝)

2007年10月29日 (月)

決算賞与の未払計上

決算期末に多額の利益が見込まれる場合に、従業員に還元する目的で賞与を出すことは、従業員の労働意欲向上のためにも有効ですし、会社の節税対策にもなります。

このいわゆる『決算賞与』ですが、決算日までに実際に決算賞与を各人別に支給していれば、当期の費用(損金)として何の問題もないのですが、決算日後に支給していても以下の要件をすべて満たせば未払賞与として当期の費用に計上することができます。

  1. 決算日までに決算賞与の支給額を各人別に受給者全員に通知していること
  2. 通知した金額を、決算日後1ヶ月以内に受給者全員に支払っていること
  3. 決算で未払金の計上(損金経理)をしていること

上記に関して注意する点は、以下の通りです。

  • 決算日までに通知しなければならないことになっているので、各月の月次決算をしっかりおこなって試算表を出し、利益予測を立てておくことが必要です。
  • 各人別に支給額を通知することになっているので、従業員全員で○円という通知は認められません。また従業員全員に通知することになっているので、一部の従業員にだけ通知することもできません。
  • 社長が口頭で伝えても1.の条件は満たしますが、後から通知したかどうかの確認が不可能ですので、各人への通知は書面で行い、税務調査等でその証明を求められることも考えて日付とサインと確認印を受けておいたほうが良いでしょう。
  • 2.は、決算日後1ヶ月以内に各人に銀行振込をすれば証拠が残ります。現金による支給であれば各人から領収書をとる必要があります。

(伊藤 淳二)

2007年10月 1日 (月)

30万円未満の資本的支出をした場合

会社が固定資産を購入した場合は、その資産によって定められた期間で減価償却費として経費に計上していきますが、中小企業者については30万円未満の減価償却資産を取得して使用した場合には、その取得価額の全額を一時に償却できる少額減価償却資産の特例を適用することができます。

しかし、資本的支出により取得した資産については注意が必要です。中小企業社等が資本的支出を行い、既存の減価償却資産とは別個の新たな減価償却資産として取り扱う場合は、30万円未満の資産の取得をしたとして少額減価償却資産の特例を適用することができそうですが、これに関して国税庁が7月に公表した減価償却制度に関する法人税基本通達等の一部改正において、資本的支出により新たに取得したとされるものであっても、法人が既に有する減価償却資産につき改良・改造等のために行った支出であることから、原則として、中小企業社等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例に規定する取得等には当たらないことを明らかにしています。

ただし、その資本的支出の内容によっては、例えば改良により、その有する資産の規模が拡張されるにあたり、別の機能を付加することとなるなど、実質的に新たな資産を取得したと認められる場合には、その資本的支出について、少額減価償却資産の特例の規定の適用があることを明らかにしています。

※資本的支出とは・・・その資産の使用可能期間を延長させたり、又はその資産の価値を増加させたりするために支出した金額をいいます。

(水田 裕之)

2007年9月10日 (月)

短期的な現状把握の必要性

節税とは法律の規定に従いその範囲内で税金を節約する工夫をすることです。そもそも節税をするためには、会社の現状を把握しておく必要があります。そのためには、試算表で現時点での利益を見ればいいわけですが、そのサイクルが重要になってきます。

★短期スパンで試算表の数字をチェックすると・・・

現時点でどのくらいの利益が出ているかは、試算表の中の損益計算書を見ることで知ることができます。チェックするサイクルが短期間であるほど、タイムリーに会社の状況を把握でき、それに応じた対策をとることができるようになります。

★予想以上に利益が・・・

原則として会社は、決算後2ヶ月以内に税金を納める必要があります。「今期はこんなに利益が出てしまったが、何か節税はできないか?」となった時に決算月が終わってしまっていては、対策のたてようもありません。そうならない為にも、決算月の2ヶ月前には会社の現在の利益を把握すると同時に、今期の利益の予想ができている必要があります。

★長期になると・・・

仮に決算期が半分経過し、いざ試算表を作成しようと思っても、膨大な会計資料の中で、特に領収書等の細かい資料は、紛失してしまっているものもあるかもしれません。そうなると本来、経費に計上できたはずのものが計上できなくなり、税金を多く払うことに・・・という危険性も出てきます。

★利益が出ている時だけではありません・・・

利益がマイナスの場合であれば、何が原因で利益を圧迫しているのか?を分析し、対策をたて実行する事で、効率的な経営に修正する事が可能になります。

☆というわけで・・・

以上の理由から、日々の取引によって発生する会計資料は長期間溜め込まず、その都度試算表に反映させていくことがとても大切だといえます。これを習慣とすることで、よりムダのない効率的な経営を行うことに意識が自然と向いていくようになるのではないかと思われます。

試算表へ数字を反映させることが、会社を繁栄へと導いてくれるきっかけになるかもしれません。

(斎藤 勝)

2007年8月20日 (月)

保険金等を受け取った場合

個人で加入している生命保険や損害保険について満期や保険事故があり、保険金を受け取った場合には契約の内容等によって課税される税金の種類が変わり、同じ保険金額でも税額が違う場合があります。

1.非課税の場合

損害保険や生命保険から支払われる保険金等のうち、身体の障害や資産の損害について支払われるもの及び自己または一定の親族を被保険者とする所得補償保険契約により支払われるものは、原則非課税です。

2.生命保険や損害保険が満期になり満期保険金を受け取った場合

被保険者に関係なく、負担者が満期保険金を受け取った場合は所得税、負担者以外が受け取った場合は贈与税が課税されます。

3.被保険者の死亡により死亡保険金を受け取った場合

負担者と受取人が同一の場合は所得税、負担者と被保険者が同一の場合は相続税、負担者と被保険者と受取人がすべて違う場合は贈与税が課税されます。

4.各税金の申告期限

所得税・贈与税・・・翌年3月15日まで 相続税・・・10ヶ月以内

(水田 裕之)

2007年7月30日 (月)

リース取引に関する改正

19年度の税制改正で『所有権移転外ファイナンスリース取引』について改正がありました。

【所有権移転外ファイナンスリースって何?】

皆さんが「リースって何?」と聞かれた時、どんな内容が頭に浮かぶでしょうか。「一定の期間でリース会社からコピー機等の物件を借りて、その対価としてリース料を支払う。期間が終了すれば物件はリース会社に返却もしくは再リース」といった感じではないでしょうか。実は、この一般的なリースのイメージが今回改正のあった所有権移転外ファイナンスリースそのものです。

【20年4月1日以降契約の取引から賃貸借取引が売買取引へ】

従来は、リース料は支払った時点で費用処理されていました。今回の改正により、売買取引=その資産を購入したとみなすわけです。よって通常の資産(器具備品や車両運搬具)などと同様に資産に計上し、リース期間で均等に減価償却することになります。

【減価償却もまた費用!】

今まで支払い時に費用処理できていたものを、一度資産に計上しリース期間で減価償却していくというのは事務処理面では確かに負担が増えたと考えられます。しかし、税負担という面では両者に差はありません。それは『リース料』が費用であるのに対し『減価償却費』もまた費用だからです。

今回の改正は会計処理上の変更であり、支払額や税額が増える/減るといった話ではありません。

(斉藤 勝)

2007年6月25日 (月)

1人あたり5,000円を超えた会議費

昨年度の税制改正において、交際費の範囲から1人あたり5,000円以下の飲食費(社内飲食費を除く)が除外されましたが、会議に際して1人あたり5,000円を越える飲食費が生じた場合は交際費となるのか?という疑問があります。

これまで会議に伴う飲食費については、通達により、「社内または通常会議を行う場所において通常供与される昼食の程度を超えない飲食物等の接待に要する費用であれば、原則として会議に関連して通常要する費用として金額に関係なく交際費に含めずに会議費として処理すること」とされてきましたが、先ごろ公表された通達の改正により、「この取り扱いは、その1人あたりの費用が5,000円を超える場合であっても適用があることに留意する」と明文化されました。

従って1人あたりの費用が5,000円を超える会議に際しての飲食費については、これまで通り会議費として処理することができます。

ただし、通常会議を行う場所で、通常供与される昼食の程度を超えない飲食でなければいけません。

(水田 裕之)

2007年6月 4日 (月)

修繕費?それとも資産?

建物や車両、工具器具備品等は、使用とともに故障したり破損したりします。その際の修理等にかかる費用は修繕費として全額費用になる場合と、固定資産の取得価格に加算される場合があります。

修繕費になるケース・・・資産の維持、管理または原状回復のために支出した費用。<例>自動車を車検に出した。

修繕費として損金経理ができる基準の一つに「概ね3年以内の周期で修理や改良が行われている」というのがあります。車検は新車購入後3年、その後2年で定期で行う為、修繕費として計上することができます。その他エンジンの故障による修理や部品交換も原状回復に該当し修繕費として処理することができます。

固定資産に加算のケース・・・資産の使用可能期間を延長させたり、価値を増加させたりするために支出した費用。<例>タイヤの溝が無くなったので、タイヤ交換を兼ねて純正のホイールから社外のホイールに交換した。

交換前の純正のホイールに比べ、明らかに価値が増加したと認められる場合には、交換にかかる費用は修繕費ではなく車両運搬具の資産価値に加算しなければなりません。

今回の判定はほんの一部です。その都度どちらに該当するのかの判断には注意が必要です。

(斉藤 勝)

2007年5月28日 (月)

平成11年~平成18年の間に住宅取得控除をされている方の住民税の住宅取得控除

今年度より国から地方への税源移譲が行われています。

税源移譲を平たく言うと、国税である所得税を減税する代わりに地方税である住民税を増税することで、納税者としては税額の内訳が変わるだけで、総額は同じになるはずです。

ただし、住宅取得控除を受けて所得税が減税になっていた人には影響があります。住宅取得控除は所得税だけに認められていますので、所得税額によっては不利になる方がでてきます。

《例:税源移譲前の年間所得税が243,000円、税源移譲後の年間所得税が152,000円の家庭の場合》このケースで年末借入残高が2,000万円であれば、税源移譲前に税額控除されていた金額は借入残高の1%とすると200,000円。しかし税源移譲後は最大でも年間所得税の152,000円しか控除されないので、控除額が48,000円少なくなってしまいます。

平成11年~平成18年の間に住宅取得控除をされている方は、上記のように平成19年分の所得税の計算で住宅の計算方法による減税額分を控除しきれない方が出てきますので、その場合は市区町村へ申告することにより平成20年分の個人住民税で差額が減税されることになります。

毎年所得税の確定申告書を提出する方は、税務署にいつも通り申告書を提出すれば市区町村への申告書の提出は不要です。また、年末調整で所得税から税額控除できた方も不要です。

年末調整で控除しきれなかった方は市区町村長に対し「市区町村民税及び道府県民税住宅借入金等特別税額控除申告書」を平成20年3月15日までに提出する必要があります。

平成18年分の所得に対する所得税は、従来の住宅取得控除額が全額控除されますので、平成19年3月15日までの確定申告においては住民税との関係はありません。

(伊藤 淳二)

2007年5月14日 (月)

会社が海外出張費を負担する場合の取り扱い

会社が役員や従業員の海外出張費を負担する場合、その支給する費用が通常必要とされる金額の範囲内のものであるかどうかにより、法人税法上の取り扱いが異なります。

具体的には、支給した海外出張費について、旅行先や経路から見て客観的な判断が可能な運賃を除く日当、宿泊料、仕度金の額が適正であるかどうかで判定することになります。

会社の業務の遂行上必要とは認められない場合もしくは通常必要と認められる金額を超える部分の金額については「旅費」ではなく原則として該当する役員または従業員の「給与」とされ、源泉税の対象となります。特に役員に対するものの場合は「賞与」となるため損金に算入することができません。

<給与とみなされないための対応策>

  • 旅行期間中の日程を明確にしておく
  • 旅費規程を作成し、日当を決めておく
  • 旅費を仮払いしておき、後で精算する
  • etc・・・

(廣島 和代)

2007年5月 7日 (月)

役員給与を変更した場合の取り扱い

以前からお伝えしている通り昨年の税制改正で、18年4月郁夫に開始した事業年度から役員給与を期首から3月以内で改定時以外に増減した場合には、その役員給与を損金に計上することができなくなりました。今回はその一部の具体的な取り扱いについてお知らせいたします(3月決算の場合)。

①5月に50万円に決定して毎月50万円支給していたが、業績が好調であるため、10月より30万円増額し月額80万円に改定し、その後は改定後の80万円を継続支給した場合

⇒年間支給額の780万円のうち10月以降の増額分の毎月30万円部分の合計180万円を損金に計上することができません。(改定前の50万円が本来の定期同額給与であり、増額した30万円を別個の定期給与の上乗せと考えるため。)

②5月に50万円に決定して毎月50万円支給していたが、業績が不調であるため、10月より40万円減額し月額10万円に改定し、その後は改定後の10万円を継続支給した場合

⇒年間支給額の360万円のうち10月以前の減額分の毎月40万円部分の合計240万円を損金に計上することができません。(改定後の10万円が本来の定期同額給与であり、減額前は、その額に上乗せを行っていたと考えるため。)

※期中に何度も支給額を変更する場合には、変更部分だけでなく、支給額全額が損金に計上できないこともあります。

上記の損金に計上できない場合においては、その部分に対して法人税等が課税されるほか、支給額に対し、当然所得税も課税されます。従って期首から3月以内に役員給与の改定を行う場合には、会社個々の事情を踏まえて慎重に行う必要があります。

(水田 裕之)

2007年4月24日 (火)

売掛金回収時の手数料の取り扱い

(例)

売上時:(売掛金)10,500/(売上)10,500

売掛金回収時:(現預金)10,290(雑費)210/(売掛金)10,500

上の仕訳例をご覧下さい。売掛金回収時に振込手数料が差し引かれ入金されています。この販売者側負担の振込手数料に係る消費税は「売上に係る対価の返還等」として消費税額から控除することができます。簡易課税を適用している場合、課税標準額に対する消費税額(売上等で預かった消費税)に各事業区分に応じたみなし仕入率を乗じて控除対象仕入税額(仕入等で支払った消費税)が計算される為、節税に繋がります。

例えば、課税売上高30,000,000円、振込手数料100,000円(税抜き)、第四種事業(みなし仕入率60%)の会社において、控除をした場合は控除をしなかった場合に比較して2,000円の節税になります。

なお、実際に預かった消費税額から実際に支払った消費税額を差し引いて計算される原則課税を適用している場合は、税額には影響しません。

また、簡易課税を適用していても複数の事業を行っている場合では処理が複雑になりますので、費用対効果(この場合、処理にかかる手間と節税できる金額)を良くご検討下さい。

今回のケースをPCA会計で行った場合、あらかじめ売掛金回収時の手数料の勘定科目を「売上対価の返還」に設定しておくと自動的に消費税の計算に反映させることができます。

「時は金なり」時間の浪費=お金の浪費。会計ソフトを導入し、事務処理にかかる時間という費用を削減してみてはいかがでしょうか?

(斉藤 勝)

2007年4月10日 (火)

税務署からのお尋ねへの対処

不動産を購入したり新築したりすると、しばらくして(半年から一年後)税務署から「新築、買入または賃借された家屋等についてのお尋ね」または「お買いになった資産の買入価額などについてのお尋ね」の文書が送られてきます。不動産登記が行われると、その旨が法務局から税務署に通知され、税務署はこの所有権の移転登記や建築確認申請などから誰がどのような家屋を取得したかを掴んでいます。

この「お尋ね」の目的は、購入に贈与が絡んでいないかどうかを税務署が申告に先立ってチェックすることです。

税務署からの「お尋ね」の内容は、1)自分の職業・年齢・年間所得、2)買入先、3)買入時期及び買入価額、4)関連費用、5)支払代金の調達方法などで、特に5)「支払代金をどのように調達したか」が焦点となります。

購入した不動産が購入者の所得と比較してあまりにも高額な場合、

  • 購入資金が本人の財産から充当されたものなのか
  • 親などから一定以上の贈与資金が含まれていないか
  • 本人の財産でもその一部に脱税した金が含まれていないか

などが調査の対象となります。不動産の名義が購入資金の支払人と異なっていれば、贈与があったとみなされ贈与税の課税対象となります。こうしたことを防ぐためにも「お尋ね」の「支払代金の調達方法」の欄は、整合性のある回答をする必要があります。

たとえば、夫と無収入の妻の共同所有という不動産取得登記がされた場合、税務署としては、無収入の妻がどうやって不動産購入資金を調達したのかを知りたい訳です。妻の収入がゼロか少額であることは、夫の所得税確定申告の「配偶者控除」により明らかであるからです。不動産の購入資金は実は全額夫の収入から得たお金であるが、登記が夫婦共同所有とした場合には、夫から妻に贈与が行われたものとして贈与税がかかることになります。この贈与が行われているかどうかの確認のための「お尋ね」なのです。妻の独身時代からの貯金から出したお金で購入したという場合には、その旨を記載すればよいのです。

「お尋ね」に対する回答は法律に定められた義務ではなく、回答しなくても罰則規定はありません。無用の混乱を避けるためにも「お尋ね」には事実を的確に回答することが望まれます。

「お尋ね」が来た時の備えとしては書類をしっかりと保管しておくことです。自己資金であれば預金通帳、借入金であれば金銭消費貸借契約書、不動産の売却であればその契約書や明細書です。また親から借金して購入資金を調達した場合には、返済期間、返済方法などを記載した借用書とともに一定の利息を付して定期的に返済している事実を証明する書類を用意しておく必要があります。

(伊藤 淳二)

2007年3月19日 (月)

費用とされない経費とは?

会社の経費でも、法人税の計算において費用と認められないものがあります。この場合、「会計上費用であるが税務上は損金とならない」といいます。費用として認められないと言うことは、その分課税所得が多くなり、負担する税金が多くなります。

Sonkin 損金とならない金額が会計上の利益にプラスされて税額計算の基礎となるため、損金になるか・否かは、仕訳をした科目ではなく厳密な規定のもと金額や実質で判断することになっています。

そのため損金不算入を代表する「交際費」については、取引先との接待で飲食した場合や福利厚生のために飲食をしたものなどについて、領収書等に同席した人数やその者との関係など詳細を書いておき、金額等も含めた上で判定をする必要が出てくるのです。

(廣島 和代)

2007年3月 5日 (月)

給与にならない食事代の範囲について

仕事中に支給する食事代は「福利厚生費」で全額経費計上できると思われている方も多いと思いますが、以下の要件のいずれも満たしていないと、給与になってしまい源泉税の対象となるので、注意が必要です。

  • 会社が負担している金額が、1ヶ月3,500円以下であること(食事の価格-本人負担分=会社が負担している金額
  • 本人が「食事の価格」の半分以上負担していること

なお、残業夜食代、宿直・日直を行うときに支給する食事代は、本人負担分をもらわなくても、全額「福利厚生費」に計上することができます。ただし、現金で食事代の補助をする場合は、一食あたり300円以下でない限り「給与」になってしまいます。

食事代を支払った場合、法人は全額経費になります。(「給与」になるか「福利厚生費」になるかの違いです。)ただ、従業員の食事代を福利厚生費で計上できる金額の範囲内とするかどうか、会社の経営としてどちらが意味を持つかは社長ご自身のご判断によるものと思います。会社の仕事内容・状況等によっても判断に違いがあると思います。

(富田 溶子)

減価償却制度の改正

平成19年度税制改正において4月1日以降に取得する資産の減価償却に関して改正がありました。

減価償却とは、土地を除く建物、機械装置、器具備品等の資産は、時間の経過・陳腐化等により物理的・機能的に減価してゆくため、取得した年度で一時に経費計上せず、いったん資産に計上し、定められた耐用年数の期間で分割して減価償却費として経費に計上していく会社上の手続きを言います。

主な改正は以下の通りです。

1)償却可能限度額及び残存価額の廃止

 現行の制度では耐用年数経過時に簿価が取得価額の10%(残存価額)になるように償却率が定められており、経過後も同様の償却を続け、簿価が取得価格の10%(残存価額)になるように償却率が定められており、経過後も同様の償却を続け、簿価が取得価格の5%(償却可能限度額)になったらそれ以上は償却できないことになっており、除きゃく、売却をするまでその5%が帳簿上に残っていたのですが、これが1円まで償却できるようになりました。

2)償却率の変更

 上記1に伴い、耐用年数経過時に0円になるような償却率に変更されました。

3) 3月以前に取得した資産の取り扱い

 19年3月以前に取得した既存の資産については、現行の償却方法で5%まで償却した後、その5%分を5年間で均等に1円になるまで償却することになりました。

(水田 裕之)

2007年2月26日 (月)

個人が証券投資をした場合にかかる税金について

わが国の証券税制は毎年改正が行われるなど非常に複雑です。今年も改正が行われる予定です。そこで、現状を整理して以下の表に示しました。(図をクリック!)

譲渡益

Joutoeki

配当金・収益分配金

Haitoukinsyuekibunpaikin

(廣島 清量)

2007年2月13日 (火)

医療費控除

医療費控除とは、納税者が自分自身又は、自分と生計を一にする配偶者やその他の親族の為に支払った医療費で、その年の1月1日から12月31日までに支払ったものを対象とし、受けることの出来る一定の金額の所得控除のことです。

対象となる金額の計算

  •  {実際に支払った医療費-保険等で補てんされる金額}-10万円(控除最高額200万円)

控除を受けるためには、領収書等はきちんと保管しておく必要があります

  • 医療費控除を受ける際に、確定申告書に添付しなければなりません。
  • 通院や入院にかかる交通費も医療費控除の対象になります。日時・経路・運賃等をメモしておきましょう。※ただしマイカーでの通院等にかかるガソリン代、駐車代は対象になりませんのでご注意下さい。

この季節、特に心配になるのが、インフルエンザです。対策といえばうがい手洗いもありますが、やはり予防接種。

しかし、ご注意!

この予防接種にかかる費用は医療費控除の対象にはなりません。それ以外にも風邪予防のためのサプリメントや栄養ドリンク等の予防に関する費用は対象外になります。健康診断や人間ドックも同様に医療費控除の対象外となります。ただし検査の結果、異常が発見され継続して治療を受けた場合、診断にかかった費用も含め医療費控除の対象になります。

(斉藤 勝)

2007年2月 5日 (月)

地震保険料控除の創設及び損害保険料控除の廃止

18年度年末調整が終わったばかりですが、保険料控除について今年度から変更があるのでお知らせします。

(1)地震保険料控除の創設

地震災害から個人資産(住宅、家財等)を保全する観点から、地震保険への加入を促進することを目的として、平成19年1月から地震保険について地震保険料控除が創設されます。所得税については、平成19年以降に、本人又は本人と生計を一にする親族の有する居住用財産、生活用動産を保険目的とし、かつ地震等が原因の火災等による損害に起因して保険金等が支払われる契約に係る地震保険料を支払った場合には、支払った保険料の全額(5万円まで)を控除できます。

(2)損害保険料控除の廃止及び長期損害保険料に関する経過措置

地震保険料控除の創設に伴い、現行の火災保険・傷害保険等に対する損害保険料控除は、平成18年12月末をもって廃止になりましたただし経過措置として、平成18年12月31日までに締結した長期損害保険契約で、地震保険料控除の対象とならないものに係る保険料等については、従前の長期損害保険料控除が適用されます。なお、短期損害保険料については経過措置は設けられておらず、平成18年末で廃止されました。

(伊藤 淳二)

 

2007年1月15日 (月)

住宅取得控除に必要な書類

平成18年中に住宅を購入された方で、住宅取得控除を受けようと思っている方は、1年目は確定申告をする必要があります。確定申告に添付する書類は以下の通りですので、今から準備をしておきましょう。

  1. 住民票の写し(原本)
  2. 住宅の登記簿謄本もしくは抄本(原本)
  3. 請負契約書、売買契約書、その他の書類で、住宅を取得した年月日、金額(住宅取得の対価)、床面積が明記してあるもの(コピーでもOK)
  4. 住宅の取得資金に係る借入金の年末残高証明書(銀行が発行・原本)

※4はハガキが届いた後で繰り上げ返済をした場合は、残高が違いますので再度証明書をもらって下さい。

なお、事業用と共用して住宅を使っている場合は、住宅取得控除も全額受けられませんのでご注意下さい。

(富田 溶子)

2007年1月 9日 (火)

20万円以下の所得の人の所得税の申告義務

給与所得で年末調整をしている人が、給与のほかに「年金を受け取っている」「生命保険料など保険の満期返戻金がある」等、一時所得または雑所得がある場合は、確定申告をする必要がありますのでご注意下さい。

  • 給与所得のある人で、一時所得・雑所得等他に所得がある人は、これらの所得の合計額が20万円以下である場合は申告する必要はありません。
  • 2箇所以上給与所得がある人については基本的に税額表乙欄適用の給与等の金額と給与所得以外の所得との合計が20万円以下である場合は申告の必要がありません。(ただし、別の判定があるので注意!)
  • 事業所得、不動産所得がある人の場合、他の所得が20万円以下でも申告しなければなりません。

(富田 溶子)

源泉徴収税額表が変わりました

1月1日以降に支給する給与より新しい税額表で源泉徴収税額を算出することになります。今回の変更点は主に以下の通りです。

  1. 平成18年に半減された定率減税の廃止
  2. 所得税から住民税への本格的な税源移譲により、所得税の負担の減少

平成19年分は、所得税の税率の刻みが4段階(10、20、30、37%)から6段階(5、10、20、23、33、40%)になります。

ただし住民税の負担が増えるためトータルでの負担は同じになります。

住民税は平成19年度分(6月頃から支払う分)から変更になります。

(水田 裕之)

2006年12月18日 (月)

注目される“去り行く税制”と“旬な税制”

1)年末までに期限切れ

保有期間が10年超の事業用資産を売って事業用資産を買うと課税が繰り延べられるという制度

  • 事業とされないような不動産の貸付でも、継続的であればこの場合事業用資産とされるなど適用範囲が広いと言われている
  • 国土交通省が延長を要望しているが、通るかどうか解からないので買い替えを考えているなら年内がいい

2)社員教育の費用を負担すると税額控除が受けられる

平成17年度改正で法人は平成18年3月31日終了事業年度、個人は平成18年分の事業所得から適用

人材投資促進税制

従業員の能力向上のために企業が外部研修参加費等の費用を負担した場合、同費用等の過去2年間の平均を超えると税額控除が受けられる

  • 役員および役員の親族に対するものは除かれる
  • 中小企業はさらに優遇措置がある
  • 法人税の10%が限度

3)対策は急ぐべきか?

特殊支配同族会社

株主あるいは役員に第三者を参加させないと、オーナー社長の役員報酬の一部が損金にならない

  • 各界で不満や疑問を呈する動きがあるが
  • あせって形式のみを考えて株主や役員を変更すると様々な問題を残す
  • この際、第三者を参加させてオープンで透明性のある経営を目的とする考え方もある

4)計画性をもつ、規則化する

損金不算入の交際費等の範囲から一人当たり5,000円以下の一定の飲食費を除外

  • 交際費を計画的に使うと費用対効果のみではなく節税にもなる

5)安全を考える

既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除制度

  • 建築基準法に基づく耐震基準適合の耐震改修
  • 税額控除 費用の額の10%(20万円限度)
  • 改築を考えているなら、ついでに耐震も検討してみる

6)開発・研究・将来投資

試験研究費の総額について税額控除適用、繰越控除も可能

  • 「試験研究費」の範囲は、製品の製造または技術の改良・考案に係る試験研究のために要する費用(人件費、原材料費、経費、委託費)

(廣島 清量)

2006年11月21日 (火)

飲酒運転に対する税務

最近、飲酒運転による事故のニュースを頻繁に耳にします。自社の従業員がこうした飲酒運転やそれに伴う事故を起こすことは想像したくはありませんが、万一の場合を想定し、税務上の取り扱いをご説明します。

飲酒運転で交通反則金を会社が支払った場合

交通反則金は違反者個人に対する制裁としての意味を持つため、違反者本人が負担すべきものですが、例えば接待などで飲酒をして相手を送っていく時や、その帰りに検問に捕まった場合には、飲酒運転に至った経緯が仕事上の接待であるため会社が肩代わりする場合があるかもしれません。その場合、反則金は損金不算入の「租税公課」、または違反者への「賞与」(役員の場合には損金不算入)としての処理になります。

飲酒運転で事故を起こし賠償金を会社が支払った場合

通常仕事中に交通事故を起こした場合の被害者への賠償金は損金に算入することができますが、飲酒運転の場合には「重大な過失」があったとされ、税務上会社の損金にすることはできません。従って加害者への「賞与」、または「貸付金」等として処理し返済してもらうことになります。

飲酒の場合には保険の適用がないことも多く、莫大な賠償金が必要となり、税務上損金に算入することもできず、刑事罰に問われた場合には業務に多大な影響を与える可能性があるため、業務上・業務外を問わず改めて飲酒運転の禁止を徹底させたいものです。

(水田 裕之)

2006年9月25日 (月)

会社が保険に加入する場合とは?

法人が加入する保険にはいろいろな種類があります。

  1. 事業保障としてのもの
  2. 従業員の福利厚生としてのもの(退職金の備えを含む)
  3. 役員の退職金の備えとしてのもの
  4. 事業承継対策としてのもの

など多数ありますが、自社が加入している保険について一度整理してみてはいかがでしょうか?節税目的で加入した保険もあると思いますが、本来の保険の目的に合っているか見直すのもいいでしょう。

また、保険内容によって、全額経費として計上できるもの、一部しか経費に計上できないものがあります。

更に、法律は変わりますので、今まで全額経費計上できていた保険が、一部しか経費として認められなくなることもありますので、毎期ご確認下さい。

※平成18年4月28日以降、4分の1しか経費計上が認められなくなった保険…『長期傷害保険』

長期傷害保険に加入している方は、今まで全額経費計上できましたが、平成18年4月28日以降は4分の1しか経費として認められなくなりました。ただし、保険契約の内容は一切変更はありませんのでご注意下さい。

(富田 溶子)

2006年9月 4日 (月)

健康診断費用は要件満たせば福利厚生費

健康診断というのは本来個人が管理し、その維持費は個人が負担すべきものです。その費用を会社が負担すれば社員への給与として所得税の源泉徴収をしなければなりません。

しかし、健康診断については労働安全衛生法で「事業者は労働者に対して健康診断を実施しなければならない」とその義務を定めており、通常は少なくとも年に一回は実施しなければならず、またその費用も会社が負担するところがほとんどです。

ただし、会社の経費(福利厚生費)として処理するためには、

  1. 対象者が全従業員
  2. 診断内容が健康管理上必要であり常識的な範囲
  3. 費用を会社が直接診断機関に支払う

などの要件を満たしていることが必要です。

1.については『一定の年齢以上』とすることも可能ですが、その場合でも当然に対象年齢以上については全員受けなければなりません。

2.については日数が2~3日以内で高額でないことが条件で、公共機関で推進している人間ドックも含まれます。ただし人間ドックを毎年全員に行う企業は稀です。

なお、取締役など一定の役員以上の者だけを対象とする高額な人間ドックは、福利厚生費とはみなされず、給与として課税対象になるので注意が必要です。

(水田 裕之)

同族会社オーナー社長給与の一部損金不算入について

会社法施行を視野に入れた平成18年度税制改正では、同族会社のオーナー社長の役員給与について一定の場合(特殊支配の場合)には、その役員給与のうち一部(給与所得控除相当額)が損金に算入されなくなりました(平成18年4月1日以降開始事業年度から適用)。

オーナー社長の役員給与の一部について損金算入が認められないのは、以下に該当する場合です。

  1. 社長(業務主宰者)及びその同族関係者が発行済株式総数の90%以上を有していること。
  2. 社長及びその同族関係者が常勤役員の過半数(2分の1超)を占めていること。
  3. 前期以前の3事業年度における法人所得と社長給与の合計額の平均が800万円超であること。ただし、前期以前の3事業年度における法人所得と社長給与の合計額の平均が3,000万円以下で、かつその平均額に占める社長の給与の割合が50%以下である場合には適用除外となります。

【具体例】オーナーの役員報酬(社長給与割合50%超)が年額960万円(月額80万円)の場合⇒給与所得控除額の216万円が損金不算入⇒この216万円が法人利益に加算⇒法人税等が65万円増加!

※「社長給与の一部損金不算入適用対象かどうか」は複雑な計算及び判断を要します。個々の会社の状況により異なってきますので、当事務所までお問い合わせ下さい。

(久保 康高)